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鳥類[ちょうるい]

鳥類(ちょうるい)とは、鳥綱(ちょうこう、Aves)すなわち脊椎動物亜門脊椎動物)の一〔岩波生物学辞典 第4版、928頁。〕〔広辞苑 第五版、1751頁。〕に属する動物群の総称。日常語で(とり)と呼ばれる動物である。
現生鳥類 (Modern birds) はくちばしを持つ卵生の脊椎動物であり、一般的には(つまり以下の項目は当てはまらない種や齢が現生する)体表が羽毛で覆われた恒温動物で、はなく、前肢になって、飛翔のための適応が顕著であり、二足歩行を行う〔『鳥類学辞典』 (2004)、552-553頁〕。
== 概説 ==
する鳥類は約1万種であり(これまでの各分類に基づき、8,600種〔や、9,000種〔などとしているものもある)、四肢動物のなかでは最も種類の豊富な(分類目)となっている。現存している鳥類の大きさはマメハチドリの5cmからダチョウの2.75mにおよび、体重はマメハチドリが2g〔山岸 (2002)、36頁〕、ダチョウは100kgである〔ギル 『鳥類学』 (2009)、30頁〕。化石記録によれば、鳥類は年から年前ごろのジュラ紀の間に、獣脚類恐竜から進化したことが示されている。そして最も初期の鳥類として知られているのが、中生代ジュラ紀後期の始祖鳥 (''Archaeopteryx'') で、およそ年前である〔『鳥類学辞典』 (2004)、1-2頁〕。現在では大部分の古生物学者が、鳥類を約年前のK-T境界絶滅イベントを生き延びた、恐竜の唯一の系統群であると見なしている。
現生鳥類の特徴は、羽毛があり、歯のないくちばしを持つこと、硬い殻を持つ卵を産むこと、高い代謝率、二心房二心室の心臓、そして軽量ながら強靭な骨格を持つことである〔。翼は前肢が進化したもので、ほとんどの鳥がこの翼を用いて飛ぶことができるが、平胸類(走鳥類)や、ペンギン類、いくつかの島嶼に適応した固有種などでは翼が退化して飛べなくなっている。それでも現存する鳥類のすべての種が翼を持つが〔、数百年前に絶滅してしまったモア類のように、完全に翼を失った例もある〔『鳥類学辞典』 (2004)、805-806頁〕。また、鳥類は飛翔することに高度に適応した、独特な消化器呼吸器を持っている。ある種の鳥類、とりわけカラス類オウム類は最も知能の高い動物種のひとつであり、多くの種においてすることが観察されており、また、さまざまな社会的な種が、世代間の知識の文化的伝達を示している。
鳥類は北極から南極に至る地球上の広範囲の生態系に生息している。また、多くの種が毎年長距離の渡りを行い、さらに多くが不規則な短距離の移動を行っている。
鳥類はであり、視覚的な信号や、地鳴き (call)、さえずり (song) などの聴覚的な伝達行動を取り、そしてや捕食(狩り)行動、群れ形成 (flocking)、モビング(mobbing、偽攻撃、捕食者に対して群れをなして騒ぎ撃退する行動)などの社会的行動に加わる〔『鳥類学辞典』 (2004)、330頁、798-799頁〕。大多数の種は社会的に一夫一婦であり、この関係は通常1回の繁殖期ごととなる。なかには数年にわたるのもあるが、生涯続くものは稀である。一夫多妻(複数の雌)や、稀に一妻多夫(複数の雄)の繁殖システムを持つ種も存在する。卵は通常、巣に産卵され、親鳥によってされる。ほとんどの鳥類は孵化後、しばらく続けて親鳥が雛(ひな)の世話をする。
多くの種が経済的重要性を担っており、ほとんどは狩猟もしくは家禽であるが、なかにはペットとして、とりわけ鳴禽類オウム類のように人気のある種もある。それ以外にも、グアノ(鳥糞石)が肥料にするために採取される。鳥類は、宗教からポピュラー音楽の歌詞にいたるまで、人間のあらゆる文化面によく登場する。しかし、分かっているだけで約130種の鳥が、17世紀以降の人間の活動によって絶滅し〔ギル 『鳥類学』 (2009)、626頁〕〔山階鳥研 (2006)、16頁〕、さらにそれ以前には数百種以上が絶滅している。保全への取り組みが進められてはいるが、現在約1,200種の鳥が、人的活動によって絶滅の危機に瀕している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Bird 」があります。



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