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アーソーポス : ウィキペディア日本語版
アーソーポス
アーソーポス () は、ギリシア神話である。長母音を省略してアソポスとも表記される。
アーソーポスはオーケアノステーテュースの子、ペーローポセイドーンの子、あるいはゼウスエウリュノメーの子で、シキュオーンのアーソーポス河、あるいはボイオーティアのアーソーポス河の河神である。河神ラードーンの娘メトーペーとの間にペラゴーン、イスメーノスと、20人の娘たちをもうけたといわれる〔アポロドーロス、3巻12・6。〕。
== 神話 ==
シキュオーンのアーソーポス河は、ケールーサとポセイドーンの子アーソーポスが発見したため、アーソーポス河と呼ばれるようになった〔パウサニアス、2巻12・4。〕。シキュオーンのアーソーポス河は小アジアマイアンドロス河の水が海を渡って流れ出ているといわれ、マルシュアースの笛がマイアンドロスを流れてアーソーポスに達したという〔パウサニアス、2巻5・3、7・9。〕。
ボイオーティアのアーソーポス河はボイオーティアの王アーソーポスの名前に由来するとされる〔パウサニアス、9巻1・2。〕。
アーソーポスの娘で最も有名なのはアイギーナで、ゼウスはアイギーナを連れ去った。アーソーポスはアイギーナを探してコリントスにやって来て、アクロコリントに泉を湧き出させるのと引き換えにシーシュポスからアイギーナの居場所を聞き出した〔パウサニアス、2巻5・1。〕。アーソーポスが追いかけていくとゼウスはアーソーポスに雷を投げつけて河に追い返した。このためアーソーポス河からは石炭が取れるといい、アイギーナはゼウスの子アイアコスを生んだという。〔アポロドーロス、3巻12・6。〕。
その他の娘のうち、アーソーピスは一説にイーアペトスの妻となった〔ヘーシオドス仕事と日』古註、48。〕。ロデーは一説にヘーリオスとの間に3人のヘーリアデスパエトーンを生んだ〔『オデュッセイア』古註、17巻、208。〕。またイスメーネーは一説に百目巨人アルゴスの母〔ケルコープス(アポロドーロス引用、2巻1・3)。〕、サラミースキュクレウスの母となった〔アポロドーロス、3巻12・7。パウサニアス、1巻35・2。〕。ゼートスアムピーオーンの母となったアンティオペーはアーソーポスの娘ともいわれる〔ロドスのアポローニオス、1巻735。パウサニアス、2巻6・1。〕。ゼートスの妻テーベーの父はボイオーティアのアーソーポスとも、シキュオーンのアーソーポスともいわれた〔パウサニアス、2巻5・2。〕。ハルピンナは一説にエーリスのピーサの王オイノマオスの母といわれる〔パウサニアス、5巻22・6。〕。
コルキュラはコルキュラ島の、クレオーネーはクレオーナイ市の、ネメアーはネメアー市の、プラタイアはボイオーティアのプラタイア市の、オーエロエーはオーエロエー河の、テスピアはテスピアイ市の由来となった〔パウサニアス、2巻5・2、15・1、15・3、9巻1・1、4・4、26・6。〕。
他にもシノーペーコムベー、タナグラー、エウアドネー、エウボイア、ペイレーネーなどの娘がいたとされる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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