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イカロニクテリス
イカロニクテリス (''Icaronycteris'') は、新生代暁新世末から始新世前期 (5,500万 - 4.500万年前) にかけて生息した既知では最古のコウモリの一つ。哺乳綱 - コウモリ目(翼手目)に属する絶滅属。属名はギリシャ神話のイカロスにちなむ〔『日経サイエンス』 63頁〕。また、種小名 ''index'' は第二指(英語名 = Index finger)に爪を持つ事から〔『日経サイエンス』 64頁〕。 ==形態== 頭胴長約10cm。歯の数が38本と現生種よりも多く、食虫類に似た臼歯をもつ。また、翼を動かす筋肉の付着点となる胸骨はあまり発達しておらず、皮膜も尾に届いていない。翼開長と翼の幅の比などからも、現生の小型コウモリよりも飛行能力は劣っていたと推定される。〔『絶滅哺乳類図鑑』 137頁〕また、種小名の由来となった前肢の第二趾は長い鉤爪を残しており、尾も長かった。以上の点で現生群とは異なるが、それ以外の部分の形態は現生のものとは大きな差はない。頭骨の形態から、エコロケーションを行っていた可能性もある〔『ネイチャー・ハンドブック : 恐竜博物図鑑』 174頁〕。 上記の様に、イカロニクテリスは既に飛翔とエコロケーション能力を兼ね備えるなどコウモリとして特殊化しすぎており、その祖先を推察することができなかった。しかし2003年、同時代に生息したより祖先的なコウモリ、オニコニクテリスが発見されている。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イカロニクテリス」の詳細全文を読む
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