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イカ石[いかせき]
イカ石(イカせき、)、もしくはイカアイトは、鉱物(炭酸塩鉱物)の一種。化学組成は CaCO3·6H2O(炭酸カルシウム6水和物)、結晶系は単斜晶系。 準安定状態でのみ存在し、氷温水から取り出すと速やかに分解する。通常は仮晶の形で観察される。 == 産出地 == 希産鉱物ではないかと思われているが、それはサンプルの保存の難しさに起因すると思われる。 自然界では、デンマークの鉱物学者 Hans Pauly により、グリーンランド南西部のイカ・フィヨルド(Ikka fjord、当時は Ika と綴られていた)で最初に発見された。氷晶石の鉱床で有名なに近い。ここではイカ石は、フィヨルドの海底から水面に向かって伸びる壮大なタワーとなっている。これらは波の力や、ボートとの衝突などで折れることがある。イカフィヨルドにおいては、イカ石のタワーは海底の湧水によって生成されると考えられている。これは炭酸イオン、炭酸水素イオンに富み、フィヨルドの海底から泉のように湧出する。そして、カルシウムに富むフィヨルドの海水に出会って反応する。 イカ石は他にも、高緯度地域の海底地層から発見されている。南極のブランスフィールド海峡、東シベリアのオホーツク海、サハリン沖、カナダブリティッシュコロンビアの、さらにコンゴ沖の海底扇状地からも発見されている。おそらく全世界に分布していると思われる。最近の発見は、Dieckmannらによって報告された。数百㎛サイズのイカ石粒子が、南極のウェッデル海の氷山や、アデリーランド沖のなどに含まれていた。また、イカ石の結晶は、地層中で肉眼的なサイズまで成長することがあり、しばしば特有の形態を示す。海底地層のイカ石は、冷水湧出帯と関係があるという強い証拠がある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イカ石」の詳細全文を読む
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