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イソギンチャク(磯巾着、菟葵, Sea Anemone)は、刺胞動物門花虫綱六放サンゴ亜綱イソギンチャク目に属する動物の総称である。柔らかい無脊椎動物で、口の回りに毒のある触手を持つ。 == 特徴 == 岩の上などに定着して生活する動物で、体は基本的には円筒形である。上の面を口盤とよび、その中央には口がある。口盤の周辺には多数の触手が並ぶ。触手は普通、円錐形だが、先端部が膨らんだものや、多数の枝をもつ場合もある。体の側面は滑らかなものが多いが、疣状の突起を持つもの、多数の房状の突起を持つものなどもある。下面は足盤とよばれ、ここで岩などに吸着する。あまり動くことはないように思われるが、イソギンチャクはこの足盤を使って、普通は時速数cm程度の速度で移動することができる。この移動性は六放サンゴ類の中でイソギンチャクの足盤が筋肉質に富むことから可能なことで、他の六放サンゴ類ではあまり見られない特徴である。内田はむしろイソギンチャクはポリプが歩く能力を発達させた唯一の例と見るべきと言っている〔内田(2001)、p.84〕。 これらの特徴は、定着性の刺胞動物にはほぼ共通するものである。しかし、他の定着性の刺胞動物門は、無性生殖によって数を増やし、多数が集まった群体を形成する場合が多い。イソギンチャク類は、すべてが単独生活であり、群体を作らない。後述のように無性生殖によって増殖するものもしばしば見られるが、先述の筋肉質の足盤による移動能力によって新生個体が互いに密着して群体を作るのではなく、移動して互いに距離をとるようになることが多い。個々の動物体は、したがって群体を作るものよりは大きなものが多い。大きいものでは、口盤の径が60cmにもなる。 普通は雌雄異体であり、体外受精する。受精卵は孵化すると楕円形で繊毛を持ったプラヌラ幼生となり、これが定着して成長し、成体となる。中にはプラヌラ幼生を親の体内で育てるものもある。無性生殖を行うものも多く、分裂や出芽をするものが知られている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イソギンチャク」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sea anemone 」があります。 スポンサード リンク
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