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「イタリア歌曲集」(イタリアかきょくしゅう)は、全音楽譜出版社が出版しているアンソロジー形式の「歌曲」集。19世紀のイタリアの音楽学者アレッサンドロ・パリゾッティが17、18世紀のオペラや宗教曲のアリアを編曲、編集し、1914年にリコルディ社から出版した "''Arie antiche''" (古典アリア集)を基礎として、声楽家・音楽評論家・作曲家の畑中良輔が監修し、様々な作曲家(イタリア人以外を含む)のイタリア語声楽作品を収録している。 同様に、パリゾッティの古典アリア集を基にした作品集に、声楽家の原田茂生が編集し、教育芸術社が出版している「イタリア古典声楽曲集」がある。 == 概要 == 日本では「イタリア歌曲」と呼ばれることが多いが、上述の通りここに掲載されている作品のオリジナルはほとんどが17、18世紀のオペラや宗教曲のアリアであり、歌曲ではない。また、編集したパリゾッティが19世紀の人物であったため、作曲当時のバロック音楽や古典派音楽の様式とは異なった19世紀ロマン派音楽の様式でピアノ伴奏版に編曲され、様々な演奏記号が加えられている。また、他人の曲(時にはパリゾッティの自作も)を別人の作と称していることが現在では判明している。全音楽譜出版社版は原題が「アリア集」であるのに「歌曲集」としている点なども含め、今日の観点から見ると問題点も多い(教育芸術社版では「古典声楽作品集」となっている)。 イタリア声楽作品の代表的なものからマイナーなものまで、幅広く掲載されており、日本においては声楽家を志す大抵の者が学習の過程で使用している。日本の音楽大学や音楽学部のある大学、音楽科が設置されている高等学校で声楽を専攻している者であれば、ほとんどの者が使用しており、初心者が勉強するために使われることが多い。 初心者の大半は「Nina」、「Nel cor piu non mi sento」、「Sebben, crudele」、「Caro mio ben」(何れも「イタリア歌曲集1」に収録)のような歌いやすい曲から習うことが多く、ある程度上達すれば第2集以降の曲へ進むこともある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イタリア歌曲集」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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