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イド語 (Ido) は、人工言語の一種で、エスペラントの改修案として1907年に発表されたものである。 1907年に国際語選定委員会はエスペラントを採択したが、この際に「一応の採択はするが改変が必要だとみて、検討をすべきだ」という条件が付けられており、これを受けてフランス人エスペラント支持者のルイ・ド・ボーフロンを長とする会が結成され、改作が進められた。 このエスペラント改造案には多くのエスペランティストが、国際語の完成の期待を寄せた。多くの人は不完全なエスペラントがその発展にブレーキをかけるのではないかと思った。エスペラントの改造をしようとした人が数多く、1884年にエスペラントを初めて作ったルドヴィコ・ザメンホフも、現在イド語に入っている複数形の-iの使用と対格形の-nをほとんどの場合でなくして、語順のため曖昧な場合だけ続けてすることを提案したが、可決には至らなかった。 ボーフロンはパリで行われた国際語選定代表者会で、国際語案の候補として、このエスペラントの改造案、「イド」を発表した。この改造案が発表された後、国際エスペラント運動は重大な分裂が続いた。この新しい計画は特にプロの言語学者から支持を受けた。しかし、エスペラントはボーフロンのような指導者無しに言語として確立したが、イディスト(イド語使用者)は発表後も文法規則をよく変えていったため、一般のエスペランティスト達の支持を受けられなくなっていった。1920年代に入ってからは改造がなくなり、その時のイド語と今のイド語はほぼ同じになったが、時はすでに遅く、多くのイディストたちが離れてしまった後だった。 ただし、組織化されたイド運動は現在でも存在し、インターネットのウェブページと少数の使用者たちによって支えられている。エスペラントのように一年に一回大会を開くが、エスペラントの世界大会が2000人程度であるのに対し、イド語大会の参加者は2001年以後、毎年20人未満の参加である〔 Ido-konferi にあるイド大会報告(2001年-2007年大会)の報告記事ないし集合写真〕。 == 文法 == 人工言語として、イド語の文法は例外や不規則動詞活用がなく、文法は他の言語より覚えやすい。以下は単語の最後に付く部分(接尾辞)の説明。 *名詞単数形:-o *名詞複数形:-i (エスペラントでは-oj) *形容詞:-a (エスペラントでは複数形-ajがある) *副詞:-e *動詞不定現在形:-ar (エスペラントの-iに相当) *動詞不定未来形:-or (エスペラントにはない) *動詞不定過去形:-ir (エスペラントにはない) *動詞現在形:-as *動詞未来形:-os *動詞過去形:-is *動詞命令形:-ez (エスペラントでは-u) *仮定形:-us 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イド語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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