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『イノセンス・オブ・ムスリム』(''Innocence of Muslims'')は、2012年の反イスラムの低予算映画。撮影中のタイトルは『砂漠の戦士』(''Desert Warrior'')、2012年6月の上映タイトルは『イノセンス・オブ・ビン・ラーディン』(''Innocence of Bin Laden'')。日本では「イノセンス・オブ・ムスリム」を訳して『無邪気なイスラム教徒』のタイトルで呼ばれることもある。台本・制作・監督はサム・バシルこと、エジプト系アメリカ人でコプト正教会のナクーラ・バスリー・ナクーラ(en)("アラン・ロバーツ"の偽名も使用)で、予算は彼のエジプトに住む家族によって賄われた〔注: こちらの出典にあるABCの動画を聞いた限りでは、ナクーラと表記する方が発音に近いと思われます。Anti-Islam Film Producer Wrote Script in Prison: Authorities ABC News, Sept. 13, 2012〕。 ナクーラは幾つもの詐欺、盗んだ他人の身分証明書と社会保障番号で複数の口座を開設した既決重罪犯で、刑務所で収監中にこの映画の台本を書いた。イスラム教を侮辱する内容だとして、2012年9月11日のエジプトのカイロでの米国大使館の襲撃と、リビアのベンガジの米国領事館の大使館職員の車に対するロケット弾攻撃で大使のクリストファー・スティーブンスを含む米国の外交官少なくとも4人が死亡する2012年アメリカ在外公館襲撃事件の引き金となった映画である。 == 制作者 == 当初、この自主映画は「イスラエルのユダヤ人」を名乗る56歳の不動産開発業者"サム・バシル"によって制作・監督されたと報道された。 その"バシル"によると、彼はイスラム教の"偽善"と呼ぶべきものに注意を促すために映画を製作した。 "バシル"の主張によれば、彼は映画の資金調達のために100人以上のユダヤ人の寄付者から500万ドルを調達した。 しかしハリウッド・リポーターは、これはアマチュア作品のような出来栄えだとしてこの主張に疑念を投げかけていた。 イスラエル政府の発表によると、イスラエルの市民権を持つ50歳前後でカリフォルニアに住んでいて不動産の資格を有したり映画産業と関わりのある"バシル"なる人物は存在しないことが判明している。 イスラエル外務省報道官は米紙に"サム・バシル"を知る者は誰もいないとし、多くの米メディアは監督の自己紹介の信ぴょう性を疑問視。AP通信は9月12日、米捜査当局が"ナクーラ・バスリー・ナクーラ"(en)という55歳のキリスト教コプト教徒を監督と特定したと報じた。彼はエジプト生まれでアメリカに移民し市民権を得ているが、詐欺罪などで司法当局の保護観察中で、過去に何度も脱税などの問題を起こしている。 当局によると、ナクーラは息子の Abanob Basseley と一緒に映画の資金調達のためにエジプトに住む、彼の妻の家族から $50,000~$60,000 を集めたと警察に話した。 ロサンゼルス連邦裁判所の記録によると、同氏は偽名でクレジットカードを造り銀行口座を開設し、偽小切手を振り込んで資金を引き出した3件の容疑で2009年に逮捕された。うち1件について有罪を認め、1年9カ月間収監され、2011年6月に5年間の保護監察付きで釈放された。保護監察期間中は保護監察官の承認がなければオンラインにアクセスできないことになっている。 9月15日、問題の映像をネットに掲載した可能性により保護観察の担当官が男性から事情を聴くため、顔に白いタオルを巻いて隠し、警察官に付き添われてロサンゼルス郊外の自宅から連行された。 11月7日、米ロサンゼルスの連邦裁判所が保護観察処分違反の罪で禁錮1年の有罪判決とした。YouTubeに投稿した今回の動画の制作が保護観察規則違反に当たる疑いがあるとして9月に逮捕されていた。 11月28日、エジプトの裁判所がマーク・バスリ・ユセフ(別称ナクラ・バスリ・ナクラ)氏らキリスト教徒7人に対し、欠席裁判で死刑判決を言い渡した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イノセンス・オブ・ムスリム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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