|
『イノセント』( / フランス語: ,「罪なき者」の意味)は、1976年公開のイタリア・フランス合作映画である。監督はルキノ・ヴィスコンティ。カラー、シネスコ、129分。 ガブリエーレ・ダヌンツィオの長編小説『罪なき者』(''L'innocente'' )が原作で、映画の冒頭で捲られている書物は刊行当時の同書。『ルートヴィヒ』撮影中に心臓発作で倒れたヴィスコンティが、その後残った左半身マヒのまま車椅子に乗りながら演出を手掛け、ダビングの完成を待たずに死去したため、彼の遺作となった。 近年、同作のオリジナルネガは保存状態が悪く経年劣化が見られたが、『山猫』同様ジュゼッペ・ロトゥンノの監修により復元が行われ、2002年に作業が完了した。 日本ではヴィスコンティ没後の1979年に公開されたが、男性性器などに修正が加えられていた。2006年にヴィスコンティの生誕百年祭特集として上記の修復版が『イノセント【完全復元&無修正版】』として公開された。 == 相違 == この映画は、ヴィスコンティやスーゾ・チェキ・ダミーコの意図によって施された原作との相違が見られる。 *不倫相手 :トゥリオの不倫相手テレーザ、及びジュリアーナの不倫相手フィリッポは、映画と比べると小説では殆ど出番がない。特にテレーザは、小説では物語の冒頭で別れたことになっている。また、映画ではトゥリオがフィリッポの裸体を嫉視する場面があるが、小説では彼の肉体は貧弱なものとして描かれている。 *子供 :ジュリアーナは自分が産んだ赤子に、小説では深い愛を注いでいるが、映画ではわざと邪険に扱っている。 *結末 :小説はトゥリオが子供を殺し、その葬式の描写で物語が終わる。しかし、映画では彼がジュリアーナとテレーザの両方から見捨てられ、ピストル自殺を遂げるという最期になっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イノセント」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|