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イベルメクチン : ウィキペディア日本語版
イベルメクチン

イベルメクチン()は、マクロライド類に属する腸管糞線虫症の経口駆虫薬の1つ。また疥癬毛包虫症の治療薬でもある。商品名はストロメクトール(日本ではMSD社製造、マルホ社販売)。放線菌が生成するの化学誘導体。静岡県伊東市内のゴルフ場近くで採取した土壌から大村智氏により発見された新種の放線菌「ストレプトマイセス・アベルメクチニウス」(''Streptomyces avermitilis'')が生産する物質を元に、MSDが創製した。
線虫のシナプス前神経終末においてγ-アミノ酪酸 (GABA) の遊離を促進することにより節後神経シナプスの刺激を遮断する。吸虫条虫では末梢神経伝達物質としてGABAを利用しないため無効。イヌでは犬糸状虫症の予防のために使用される。犬糸状虫のミクロフィラリアが血中に存在しているイヌにイベルメクチンを投与すると、ミクロフィラリアが一度に死滅し、発熱ショックを引き起こす場合がある。したがって、イベルメクチンを予防薬として使用する際は犬糸状虫の感染の有無を検査する必要がある。同効薬として、ミルベマイシンミルベマイシンオキシムマデュラマイシンが在る。
== 作用機序 ==
イベルメクチンは、無脊椎動物の神経・筋細胞に存在するグルタミン酸作動性Clチャネルに特異的かつ高い親和性を持ち結合し、Clに対する細胞膜の透過性を上昇させる。これにより、Clが細胞内に流入するため神経細胞や筋細胞の過分極が生じ、寄生虫が麻痺を起こし死滅する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「イベルメクチン」の詳細全文を読む



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