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イムジン河 : ウィキペディア日本語版
イムジン河[いむじんがわ]

イムジン河」(いむじんがわ、原題: 臨津江〈、あるいは 〉)は、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)のプロパガンダ楽曲。作曲は高宗漢 ()、作詞は朴世永 ()。1957年7月発表。
日本語の歌詞がついたものとしては、次のものがよく知られている。
* ザ・フォーク・クルセダーズによって歌われた松山猛による日本語詞 (1968年
* ザ・フォーシュリークによって歌われた李錦玉による日本語詞(1968年)
* 新井英一によって歌われた自身による日本語詞 (1997年
* 都はるみによってコンサートで歌われた日本語詞 (2000年。DVD『ロングロングコンサート 第一章 20世紀公演』収録)
* キム・ヨンジャによって歌われた吉岡治による日本語詞 (2000年)

== ザ・フォーク・クルセダーズ版「イムジン河」 ==

日本語詞のついた「イムジン河」のうち、最もよく知られているのが1968年にザ・フォーク・クルセダーズが歌ったものである。 (リムジン江) で分断された朝鮮半島についての曲であり、主人公はを渡って南に飛んでいく鳥を見ながら、なぜ南の故郷へ帰れないのか、誰が祖国を分断したのかを鳥に問いかけ、故郷への想いを募らせる内容である。
もともとは、のちにフォーク・クルセダーズやサディスティック・ミカ・バンドの作詞を担当することになる松山猛が、京都での中学時代に、松山の中学との喧嘩に明け暮れていた京都朝鮮中高級学校の学生たちにサッカーの試合を申し込もうと朝鮮学校を訪れたとき、この曲を耳にしたことがきっかけだった。松山はトランペットの練習を九条大橋でよく行っており、同じ場所にサックスの練習に来ていた朝鮮学校の文光珠と親しくなり、メロディーと歌詞を教わり、松山は彼から、歌の1番の歌詞と日本語訳が書かれたもの(彼の姉が書いてくれた)と、朝日辞典を渡された〔松山猛 『少年Mのイムジン河』 木楽舎、2002年、32頁。〕。
後年、松山はフォーク・クルセダーズ(当時はまだアマチュアで、厳密には「フォーク・クルセイダーズ」と名乗っていた)のメンバーと知り合いになり、加藤和彦に口頭でメロディを伝えた。それを加藤が採譜したものがこの曲であり、原曲の「」とは全く成り立ちが異なる。教わった1番だけでは歌うのに短すぎるため、松山は2番と3番の歌詞を付け加えた〔松山猛 『少年Mのイムジン河』 木楽舎、2002年、44-45頁。〕。それまでコミカルな曲を持ち味としてきたフォーク・クルセダーズだが、初演では聴衆から大きな拍手が沸いたという。1966年のことだった。
デビュー曲で大ヒットとなった「帰って来たヨッパライ」に続く第二弾として1968年3月に東芝音楽工業(のちの東芝EMI→EMIミュージック・ジャパン→ユニバーサルミュージック/EMIレコーズ・ジャパンレーベル)が発売したのが、このアマチュア時代から歌い継いできた「イムジン河」だった。東芝の関係者の証言によれば、「帰って来たヨッパライ」でデビューするようフォークルを説得していた頃から、「第二弾はイムジン河で行ける。ヨッパライがこけてもイムジン河がある」と考えていたと『驚きももの木20世紀』(朝日放送制作、テレビ朝日系ネットの番組)で証言している。つまり、「ヨッパライ」は「イムジン河」の前座だったということになる。少なくとも、当初の東芝関係者の間には、そういう計算があった。ところが発売前に数回ラジオにかけた後、「帰って来たヨッパライ」200万枚発売記念パーティーの翌日、突如レコード会社は「政治的配慮」から発売中止を決定(すでに13万枚が出荷されていた)。結果的に放送自粛的な雰囲気が広がる。こうしたなかで、京都放送のディレクター川村輝夫は自粛後もラジオでかけ続けた〔「朝日新聞」2009年10月18日社会面、加藤和彦の自殺を報じる記事〕。
なお、ザ・フォーク・クルセダーズの「イムジン河」のB面曲として発売される予定であった「蛇に食われて死んでゆく男の悲しい悲しい物語」は、1970年に「大蛇の唄」としてシングル発売された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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