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イリガン(''Iligan'')は、フィリピン南部ミンダナオ島北ミンダナオ地方(''Northern Mindanao, Region X'')のラナオ・デル・ノルテ州に属する都市で、州都がトゥボッドになる前の州都だった。人口399,061人、世帯数57,179(2000年国勢調査)は、ミンダナオ島北部ではカガヤン・デ・オロに次ぐ多さ。面積は775.76km²、西はイリガン湾に面している。44のバランガイから構成される。 「堂々たる滝の都市」(City of Majestic Waterfalls)の異名どおり、イリガン市の内外には20以上の滝がある。その中でも大きな滝は、ミンダナオ最大の水力発電所があるマリア・クリスティナ滝(Maria Cristina Falls)、およびアジアでも高さ最大級の滝・リモンソダン滝(Limonsodan Falls、高さ870フィート / 265m)である。 イリガンはフィリピン南部の工業の中心地でもある。イリガン湾に注ぐアグス川水系に国営電力公社(National Power Corporation、NAPOCOR)が設置した多くの水力発電所によりミンダナオ島全域に電気を供給している。また鉄、スズ、パルプ、紙、製粉などの工場もある。公営企業ナショナル・スチール・コーポレーションが運営するフィリピン最大、東南アジア最大級のイリガン製鉄所は、経営悪化による1999年の閉鎖後、インドのISPATに買収され大規模改修を経て、2003年にグローバル・スチールワークス(Global Steelworks Philippines Inc)として再稼動した。イリガンは近接するカガヤン・デ・オロとともにカガヤン=イリガン回廊を形成し、北部ミンダナオで最も経済的成長の早い地域となっている。 西のイリガン湾はフェリーやコンテナ船による輸送の拠点になっている。市の東部は平坦な海岸沿いの平野で耕地になっており、その先は険しい火山性の山岳地帯で、雨も多く春の涼しい場所になっている。 イリガンは台風の通り道の外にあたり年間を通して気候変化が少ない。年平均気温は22度、月平均降水量は109mmである。 == 文化 == イリガンは水力資源や工業だけでなく、文化の面でも豊かな都市である。南のラナオ・デル・スル州のマラナオ人や、近隣のヒガオノン人やブキドノン人、その他フィリピンの北部・中部からの大量の入植者の文化が混合している。 イリガンはキリスト教徒がほとんどを占めている(人口の93.61%)。イリガンの住民はムスリムの地元マラナオ人とフィリピン中部のキリスト教徒のセブアノ語話者の混合で、フィリピン北部のタガログ語話者や、その他地元少数民族や他地方の移民は少数派である。 市の人口の93%はセブアノ語を話す。残りはタガログ語、マラナオ語、イロンゴ語、イロカノ語、チャバカノ語、ワライ語を使う。市民のほとんどは英語も話す。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イリガン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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