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イワヒメワラビ ''Hypolepis punctata'' (Thunb.) Mett. ex. Kuhn は、コバノイシカグマ科のシダ植物。柔らかで細かく裂けた葉を大きく広げ、ややワラビにも似ている。 == 特徴 == 寒冷地では夏緑性で、暖地では常緑性になる草本〔以下、主として岩槻編(1992),p.104-105〕。根茎は長く横に這い、径は3-4mm、色は黒みを帯び、若い部分では毛を密生させるが、古くなると表面が裸になる。葉柄は根茎の上にまばらに出て直立する〔牧野(1961),p.17〕。色は藁色だが基部では暗褐色をなし、また基部でやや細くなり、根茎との繋ぎ目より上で新たな匍匐茎を出す(腋外芽)。葉全体に白い軟毛がある〔牧野(1961),p.17〕が、葉柄ではそれは後に脱落し、その後がざらざらした手触りになる。葉柄は長さ35-50cm、葉身は長さ40-70cm、幅は40cmに達する。葉身は全形としては長楕円形から三角状楕円形で、先端は長く伸び、基部が一番幅広い。葉身は3-4回羽状複生で、基部近くの羽片は三角状長楕円形で長さ30cm、幅20cmになり、先端は長く伸びる。その羽片に当たる小羽片は三角状長楕円形で、先端は伸び、基部は裁ち切った形で、短い柄がある。そのまた羽片に当たる二次小羽片は長楕円形で先端は丸く、基部は裁ち切った形で柄がない。裂片の縁には鋸歯がある。葉質は草質で緑色。葉脈は表裏ともに不明瞭で、毛が多い。胞子嚢群は裂片の縁近くにあり、包膜はなく、単に胞子嚢が丸く集まっているだけのものである。 File:Hypolepis punctata iwahimewrb03.jpg|葉と根茎 File:Hypolepis punctata iwahimewrb07.jpg|根茎の様子 葉柄の基部少し上から新芽が File:Hypolepis punctata iwahimewrb08.jpg|葉身の先端が多少伸びる File:Hypolepis punctata iwahimewrb11.jpg|葉裏の様子 File:Hypolepis punctata iwahimewrb12.jpg|胞子嚢群 和名は岩姫蕨である。これは岩の上の姫なワラビ、とも取れるし、岩の上のヒメワラビとも取れるのだが、牧野が敢えて岩上に生えない旨を述べている〔牧野(1961),p.17〕ので、後者と思われる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「イワヒメワラビ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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