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インスタントレタリング : ウィキペディア日本語版
インスタントレタリング

インスタントレタリング(英:instant lettering)は、乾式に転写可能な文字等が印刷されたフィルム。一般にインレタと略されることが多い。
== 概要 ==
インスタントレタリングは透明なフィルムの裏面に文字などを印刷し、感圧式の接着剤を塗布したもので、紙などに乗せてフィルムの上から擦ることでインクのみが転写される。紙以外の素材にも転写が可能であり、デザイン、製図建築模型など、様々な場面で用いられていた。通常フィルムには多くの文字や記号などが印刷されており、フィルムの転写したい文字などを転写したい部分に当てて擦ることにより使用する。また、文字だけでなく、太さが均一で歪みのない直線や図形を転写するためにも用いられる。転写の際に擦るには、インクの切れたボールペン爪楊枝も使用できるが、「バーニッシャー」と呼ばれる先端が球形になった専用の工具もある。
インスタントレタリングはイギリスのレトラセット社が1961年に最初に発売したもの〔レトラセット公式サイト - About Us 〕で、1980年代頃まではデザイン業界を中心に広く使われ、多くの種類が生産されていた。ワードプロセッサーが普及する前は、カセットテープなどのタイトルラベルに曲名やアーティスト名をインスタントレタリングを用いて記入することも一般的だった。その後パソコンの進歩によりデザインの作業がパソコン上へと移行するに従い、徐々に需要も減少し、2015年現在ではインスタントレタリングを生産していたメーカーの多くが既に生産を終了したり、種類を大幅に整理したりしている。一方、顧客が作成した原稿をもとにインスタントレタリングを作成するサービスを行っている企業もいくつか存在する。
現在日本では「インスタントレタリング」は商標登録されておらず、普通名詞として使用されているが、"Instant Lettering"はレトラセット社の登録商標であり〔レトラセット公式サイト - Trademarks 〕、英語ではこの種の製品は通常"dry transfer"と呼ばれている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「インスタントレタリング」の詳細全文を読む



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