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インスマウスの影[いんすまうすのかげ] 『インスマウスの影』(インスマウスのかげ、)は、アメリカ合衆国のホラー小説家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが1936年に発表した小説。 == 解説 == 『ダニッチの怪』『クトゥルフの呼び声』と並ぶラヴクラフトの代表作であり、1936年に彼の崇拝者たちによって初めて出版された単行本に収録された。この作品は彼の生前に本として出版された唯一のものである〔酷い製本、印刷だったという。(国書刊行会 定本ラヴクラフト全集1 ラヴクラフト=テクストにおける諸問題(S.T.ヨシ) など)〕。書き上げたときに、彼の小説の発表媒体であったパルプ・マガジン『ウィアード・テイルズ』に送るつもりだったが、自信を無くして投稿を見送ったという経緯がある。 作品は不幸続きの少年時代に自らの家系を呪われたものと信じたラヴクラフトが自らの血筋への恐怖を描いたものとも、20世紀初頭の保守的なアメリカ人の例に漏れず、ユダヤ人や有色人種・異教徒を嫌悪していたラヴクラフトが、その嫌悪感を作中の怪物に重ねて書いたものとも言われているが、同時に異世界住人への憧憬、自己同一視、逆の選民意識も見て取れる。ニューイングランドの荒廃した古い漁村の描写は恐怖小説の域を超えて秀逸であると評されている〔実際にラヴクラフトが小旅行で取材したものだが、このようなリアルな描写が入ってくることはラヴクラフトの作品においては珍しい。〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「インスマウスの影」の詳細全文を読む
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