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スーパーコンピュータ()は、科学技術計算を主要目的とする大規模コンピュータである〔岩波講座計算科学別巻『スーパーコンピュータ』「はじめに」より〕。日本国内での略称はスパコン。また、計算科学に必要となる数理からコンピュータシステム技術までの総合的な学問分野を高性能計算(High Performance Computing, HPC)と呼ぶ〔岩波講座計算科学別巻『スーパーコンピュータ』「はじめに」より〕。スーパーコンピュータでは計算性能を最重要視し、最先端の技術が積極的に採用されて作られる。 == 概要 == 普及価格帯の計算機の性能では実行不可能な超大規模な計算処理が目的であり、それを実現するための特別な構造(極端に大量のCPUコアを搭載する,超大容量のメモリを搭載するなど)を備えたハードウェアやハードウェアに最適化されたソフトウェアを備える。有限要素法や境界要素法などに基づく構造解析、気象予測、分子動力学、シミュレーション天文学、最適化問題、金融工学のような大規模数値解析に基づくシミュレーションに利用される。計算機による大規模シミュレーションを前提とした科学は特に計算科学と呼ばれ、スーパーコンピュータの設計に大きい影響を与えている。そのような計算科学の成果を元に、工業製品の設計や評価を行うCAEの分野でも広く利用されている。 一部のスーパーコンピュータでは、高速な処理を実現するためハードウェアやソフトウェアはその計算用に特化して作られることがある。そのような場合、スーパーコンピュータを別な目的、すなわち汎用的な演算に用いるのには適さない。また、入力する値やフォーマットを揃えておくような制約が生まれることもある。スーパーコンピュータ本体の開発に加えて、これらを間断なく生成して送ることができる効率のよいアルゴリズム開発も重要な要素である。加えて、高速化に伴い省電力化を含む電力効率の対処、排熱と冷却の方法の開発も重要な要素技術となっている。 日本の代表的な製品としては、神戸ポートアイランドの「京 (スーパーコンピュータ)」が、ビッグデータと呼ばれる膨大な情報の処理に関係する国際的なスパコン性能ランキング「グラフ500」で、2015年2期連続で世界1位を獲得した〔http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151118-00000013-kobenext-sctch〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「スーパーコンピュータ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Supercomputer 」があります。 スポンサード リンク
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