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インターナショナル・ウォッチ・カンパニー(''International Watch Company'' 、IWC)とは、スイスの時計メーカーである。リシュモングループに属する。現CEOはジョージ・カーン。 インターナショナル(''International'' )と略称される。 == 概要 == 創業時からスイスの伝統的技術とアメリカの機械自動化の製造技術を一体化し、効率的で完成度の高い時計作りを目指した。懐中時計が主流の時代から高い評価を受け、日本でも高級懐中時計の代名詞となっていた。腕時計が主流の時代になると、天文台コンクールやクロノメーター規格には参加しなかったものの、優秀級クロノメーターよりも厳しい規格を社内で独自に設け、生産した。基本設計が優れていることに加え、部品の材質・仕上げにコストをかけているため、長期にわたって使用しても、メンテナンスさえ怠らなければ、長く新品時の時間的精度を維持できると言われた。 1915年から腕時計に参入、懐中時計の時代程ではないにせよ高い知名度を保った。この時代には古い手巻のキャリバー83、角形手巻のキャリバー87、アルバート・ペラトン設計によるペラトン式自動巻機構を持つキャリバー85系(1950年設計)、新しい手巻キャリバー89(1946年設計)等評価の高い自社製キャリバーが多数ある。最高傑作といわれるキャリバー83のコストを削ってグレードダウンしたものが、キャリバー89だとされる。ペットネームを持たない製品が多いが、数少ない例外であり高い耐磁性能を持つ『インヂュニア』(''Ingenieur'' 、1955年発売)、ヨットマンのために特殊ラバーで衝撃を吸収する『ヨットクラブ』(''Yacht Club'' )等のモデルは、アンティーク市場において非常に高い人気がある。 パイロットウォッチの『マークシリーズ』はマーク11までキャリバー89を搭載していたが、マーク12以降はジャガールクルト、エタの機械を採用している。 クォーツ式腕時計用ムーブメントベータ21の開発に参画、1970年には『ダ・ヴィンチ』に搭載して発売した。 安価な日本製クォーツ式時計が市場を席巻し、時計の価格が大幅に下落したため、機械式の製品では懐中時計以外の自社製ムーブメントの開発・生産を打ち切り、安価なエタ製の汎用機械を搭載するようになった。多くの一流時計メーカー同様、企業存続のための、止むを得ない選択だった。エタ製の機械には大幅に独自のカスタマイズを施しているといわれる。70年代初頭まではロレックスよりも格上の高級ブランドとして認知されていたが、エタ製の機械の採用に伴い、かつてのブランドイメージと人気を失ったことは、否めない。一方でエタ社に製品の改良要望を行っており、エタ社製品の精度や製品検査体制に影響を与えたといわれている。 80年代中ばに入ると、機械式時計の人気が再び世界的な高まりを見せるようになり、とりわけマニュファクチュールのブランドが人気を集める。 2000年に、エタ製の機械をベースとしてペラトン式自動巻機構を採用したキャリバー5000を開発、少数ながら『インヂュニア オートマチック』や『ポルトギーゼ オートマチック』等に搭載し製造するようになった。ダイムラー・クライスラーの高級車ブランド、AMGとコラボレートした『インヂュニアオートマチックAMG』もリリースしている。 現在は「ポートフィノ」「インジュニア」「ポルトギーゼ」「アクアタイマー」「パイロットウォッチ」「ダ・ヴィンチ」の6つの商品ラインから構成されており、活性化の為に毎年1つのラインを一新する手法がとられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「インターナショナル・ウォッチ・カンパニー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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