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インドネシア料理 : ウィキペディア日本語版
インドネシア料理[いんどねしありょうり]

インドネシア料理(インドネシアりょうり)は、インドネシア多民族文化を反映し、、、、マカッサル料理、、パダン料理、などの各民族の料理を包含する。日本でよく知られているナシゴレンの他、インドネシアで発想された料理、サテ(sate)やルンダン(rendang)、サンバル(sambal)などはマレーシアシンガポールでも知られている。
== 概要 ==

インドネシアは古くから香辛料の国として有名である。モルッカ諸島ニクズクチョウコウコショウの生産地で、香辛料の島として名高かった。オランダ植民地以前にスペインポルトガルの貿易船が訪れ、新世界からの作物を持ち込み、その後インドネシア各地で栽培されるようになった。スペイン人メキシコからフィリピン経由でトウガラシサンドマメトマトトウモロコシジャガイモをインドネシアに持ち込んだ。ポルトガル人アフリカブラジルからピーナッツパパヤパイナップルサツマイモキャッサバを持ち込んだ〔。オランダ人キャベツニンジンカリフラワーを持ち込んだ。中国人大豆製品、麺類をもたらした。インドからはタマネギニンニクナスなどの野菜とカメムシソウクミンショウガタマリンドなどが伝えられた。古くからインドネシアで知られていた食材には、ウコンココナッツヤシ砂糖トラシがある。
インドネシア料理は諸外国の影響を受けている。スマトラのパダン料理はインド中近東イスラーム文化の影響を受け、野菜を香辛料で煮込んだ料理が多い。ジャワ料理ヒンドゥー教仏教の影響を受けたため、肉を使う料理が少ない。ジャワ島ではテンペ(tempe)や豆腐と野菜を使った料理が発達している。テンペはジャワ人独特の食文化から発想した健康食品で、現在では豆腐とテンペ料理がインドネシアの各地で見られる。インドネシア東部にはポリネシアメラネシアの食文化の影響が見られる。
インドネシア料理の特徴の一つは、揚げ物の種類が多い事である。テンペ豆腐鶏肉干物牛肉エビなどをで揚げて調理する。調理方法は複雑なものもあり、例えばジャワのアヤムゴレンカラサンayam goreng kalasan)は鶏肉をサンバルという合わせ調味料で和えてから煮込み、その後油で揚げる。スープの種類によっては、鶏肉や牛肉などの具を油で揚げてからスープに入れる。西スマトラ州では長時間煮込む料理が多く、パダン料理のルンダンは出来上がりまで4時間程煮込む。これに反して、西ジャワ州のスンダ料理は生野菜をサンバルに付けてご飯のおかずとして食べるなどシンプルな料理が特徴である。
中部ジャワ州ジョグジャカルタの料理は、砂糖で甘く煮るものが多い。中部ジャワ州とジョグジャカルタの名物グドゥッパラミツココナッツミルク鶏がらスープで煮込み黒砂糖で味付けしたものである。中華料理の影響を受けた料理としてミー(mi)またはバッミー(bakmi)という料理、バッソ(ないしはバクソbakso、肉団子)、ルンピア(lumpia、春巻き)、バッパウ(bakpau、リョクトウまたは牛肉の饅頭)、ケチャップマニスがある。ヨーロッパ料理の影響(特にオランダ料理)を受けたものとしてパンケーキクッキーコロッケ、プルクデル(perkedel)などがある。ラピスルギ(lapis legit)はインドネシアの名物ケーキの一つである。
インドネシアの人口の86.1%はムスリムで彼らはに起因する一切の食材を調理しない。豚肉はもちろん、豚から作られている調味料や食材も同様に使用されない。食料品店に並ぶ食材やファーストフードフードコートの料理にはハラル(halal)の認証が必要である。中華インドネシア料理店では豚肉を使用せず、豚肉の替わりにエビ鶏肉、牛肉を使用する。豚肉料理を食べる習慣があるのはチャイナタウンヒンドゥーの多いバリ島キリスト教信者の多い北スラウェシ州北スマトラ州パプア島である。大都市では中華料理バリ料理マナド料理バタック料理店で豚肉を食べることができる。
インドネシア人を主食とする〔。米の種類はインディカ種である。稲作に適さない地域ではキャッサバサゴヤシが主食である〔。インドネシア語でナシプティ(nasi
putih)という白飯として炊く以外に、米をココナッツミルクで炊いたナシウドゥッツォンズのようなロントン(lontong)、クトゥパッ(ketupat)、ナシゴレンなどの調理法がある。インドネシア人は白飯が好きで、白飯を食べて初めて食事をしたと言う人が多い。KFCマクドナルドフライドチキンも白飯と一緒に食べる。パーティや祝い事ではナシクニンナシトゥンペン(nasi tumpeng)、クトゥパッ、ロントン、ルマン(lemang)などを作る。
餅米ルピスクタンウラップなどの菓子の原料になる。米粉ビーフン(bihun)やクエティアウ(kwetiau、河粉)などライスヌードルの原料になる。小麦からできた麺はミーゴレンソトミー(soto mi、汁麺)、ミーアヤム(mi ayam、鶏肉入り汁麺)として食べる。ご飯の替わりや軽い食事として即席ラーメンも食べられており、インドミー・ミーゴレンというインスタントのミーゴレンもある。東インドネシアのモルッカ諸島パプア島では主食としてサゴヤシのでんぷんを熱湯で溶いて食べる。
ご飯のおかずは野菜と肉である。インドネシア人は鶏肉を好み、牛肉、水牛肉山羊肉も食べる。魚介類も海産物ではエビ、イカを食べ、淡水魚ではフナグラミータウナギナマズが食べられる。北スマトラ州バタク料理北スラウェシ州マナド料理では犬肉パーティ料理として調理する習慣がある。
インドネシアにはコース料理の習慣がない。インドネシアの高級レストランのコース料理は、植民地時代にオランダ人がインドネシア各地の様々なご飯料理とおかずを合わせて供したライスターフェルという習慣を取り入れたものである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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