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ウィピル()とは メソアメリカの先住民族の民族衣装の1種で、基本的には長方形の織物を2~3枚縫い合わせて作られた貫頭衣である。「ウィーピル」とも表記される。ユカタン半島では「イピル」(hipil)と呼ばれる。主に女性用であり、子供から大人まで、年齢に関係無く身に着けられる。 == 概要 == 語源はナワトル語のウィーピーリ(huīpīlli)である。アステカ人の女性は上半身にウィーピーリ、下半身にクウェーイトル(cuēitl、巻きスカート)を身につけた。 丈は上半身のみを覆うブラウス状の短いものからくるぶし丈のワンピース状の長いものまで様々である。ウィピルの丈が長い場合でも、その下にスカートを着用することが多い。丈の短いウィピルの裾はグアテマラのマヤ人のように巻きスカートの中にたくし入れて上から帯で締める場合とオアハカ州テワンテペク地方のサポテコ族のように裾を出す場合がある。ウィピルの横幅によっては、半袖のように上腕を部分的に覆うものから、肘から下まで覆うものもある。脇は腕を通す穴を残して縫い閉じるものが多いが、トリケ族のウィピルのように脇を縫わずに開けたままにしたものもある。 古来のように腰機で織った布を2~3枚縫い合わせてウィピルを作る地域と、高機で織った幅の広い布を使用する地域がある。多くの地方ではマンタ(manta)という平織りの白木綿を用いるが、茶木綿や黒ベルベット、レーヨン、絹、レース生地などが用いられることもある。もちろん商品として生産され、自治体の外部に流通するウィピルはこの限りではなく、様々な色彩の布を用いたウィピルが作られている。気候の冷涼な高地では毛糸を織り込んで保温性を高めたものもある。羽毛を織り込んだり、レース、フリル、リボンなどで装飾を施す場合もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウィピル」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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