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ウェスレー・アルミニウス主義 : ウィキペディア日本語版
ウエスレアン・アルミニアン神学[うぇすれー あるみにうすしゅぎ]
ウェスレー・アルミニウス主義(ウェスレー・アルミニウスしゅぎ)・ウェスレアン=アルミニアン神学(ウェスレアン=アルミニアンしんがく)とは、基本的にはアルミニウス主義神学の範疇に入るが、それを18世紀ジョン・ウェスレーが展開させたキリスト教の神学的潮流である。
ウェスレーの名が付せられるのは、ウェスレーによる展開において、幾つかの顕著な点が現れてきたからである。
==「先行的恩寵」の概念の明確化==
ウェスレーは、アダム以来の人類の「全的堕落」を説くことにおいて、アルミニウスより一層明確であった。「全的堕落」の教えにおいては、ジャン・カルヴァンの神学(カルヴァン主義)と、ウェスレーの神学との間に差は見受けられない。両者とも、人は生まれつきのままでは、による福音の召しに対して応答する能力を欠いていると理解する。この点において、カルヴァンもウェスレーも同じ土俵の上にあった。しかし、一方、カルヴァンが神の選びの教理にその解決を求めたのに対して、ウェスレーは、キリストの贖罪の普遍性にその解決を見出した。カルヴァンは、神の聖定によって選ばれた者のみが救いに与り、キリストにあって義とせられるとした。ウェスレーは、すべての人はアダムの堕罪ゆえに全的に堕落しているが、キリストの十字架上の死を通して、神の恵みはすべての人に注がれている。その恵みによって、人は恢復された自由意志を用いて、福音の召しに応ずることができるとした。この救い以前にすべての人に与えられた恵みを、救いに先立つので「先行的恩寵」という。「全的堕落」の教理は「先行的恩寵」の教理と対にして説かれなければならない、とウェスレーは主張した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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