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ウスエイ
ウスエイ(薄鱏、''Plesiobatis daviesi'')はトビエイ目に属するエイの一種。ウスエイ科、ウスエイ属は単型。インド太平洋に広く分布し、細かい堆積物に覆われた深度275-680mの上部大陸斜面に生息する。体長2.7m・体幅1.5mになる。丸い体盤、柔らかく長い吻を持つ。尾の後半は細長い葉状の尾鰭となる。体の上面は暗色で下面は白、皮膚は小さな皮歯に覆われる。 甲殻類・頭足類・魚類を食べる。おそらく無胎盤性胎生。捕獲した場合には尾の毒棘に注意する必要がある。底引き網などで漁獲されるがその量は少ないため、IUCNは軽度懸念としている。 ==分類== 最初の記載は1967年、John H. Wallaceが、ダーバンのOceanographic Research Institute(ORI)による調査の一環として行った。この時点では長く低い尾鰭、背鰭の欠如などの特徴に基づいて''Urotrygon''属とされた。種小名はその後ORIの所長となったDavid H. Daviesへの献名として''daviesi''とされた。タイプ標本は1996年9月、モザンビークのリンポポ川河口近くで採集され、ホロタイプは体幅92cmの成熟雄、パラタイプは体幅33cmの未成熟雄〔。 西田清徳は1990年の形態系統解析により、ウスエイはムツエラエイ(''Hexatrygon bickelli'')とともに、トビエイ亜目の基底クレードを構成すると結論した。その結果ウスエイは古代ギリシア語の''plesio''(原始的な)、''batis''(エイ)に由来する''Plesiobatis''属に移された〔。その後の研究でもこれは支持されたが、他のタクソンとの関係は否定された。1996年のJohn McEachran・Katherine Dunn・三宅 力による研究では、ウスエイの系統的位置は十分に明らかにならず、暫定的にムツエラエイ科とされた〔。2004年のMcEachranとNeil Aschlimanによる研究では、ウスエイはヒラタエイ属(''Urolophus'')の姉妹群となり、ヒラタエイ科に含めることが推奨された〔が、さらなる検証が行われるまではウスエイ科を残すべきだとしている〔〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウスエイ」の詳細全文を読む
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