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ウナギ目(学名:)は硬骨魚類の分類群の一つ。3亜目15科141属で構成され、ウナギ・アナゴ・ハモ・ウミヘビ・ウツボなど791種が記載される〔『Fishes of the World Fourth Edition』 pp.114-124〕。 ヤツメウナギ・ヌタウナギ・デンキウナギ・タウナギ・トゲウナギなどは名前に「ウナギ」を含むがウナギ目の魚類ではなく、うちヤツメウナギは円口綱ヤツメウナギ目、無顎上綱ヌタウナギ綱ヌタウナギ目に分類され旧来の「魚類」ですらない。デンキウナギはデンキウナギ目・タウナギはタウナギ目(タウナギとトゲウナギ)に属する。また、フウセンウナギ目はウナギ目とは異なる近縁のグループと考えられていたが、1990年代以降のミトコンドリアDNA解析に基づく研究によれば、ウナギ目内部に分岐しウナギ科に近縁である可能性が示唆されている。 == 分布・生態 == ウナギ目の魚類は熱帯・温帯を中心とした世界中の海域に分布する。所属するほとんどの種類は海水魚で、淡水・汽水域への回遊で知られるウナギ科の仲間も、産卵は海で行う。ウツボ科など沿岸のサンゴ礁・岩礁域に生息する種類から、シギウナギ科・フサアナゴ科・ホラアナゴ科などの深海魚まで、幅広い生息範囲をもつグループである。生涯を河川で暮らす、完全な淡水産種が少なくとも6種知られている〔。 ウナギ目の魚類の多くは夜行性で、昼は物陰にひそむか、水底の砂泥に潜りこんでいる。夜になると細長い体をくねらせて泳ぎ、餌を探す。チンアナゴなど砂底から離れずプランクトンを待ち伏せするタイプの種類もいるが、多くは肉食性で、他の魚類・甲殻類・貝類・頭足類などを捕食する。ウツボ科・ウミヘビ科・ハモ科の仲間は獲物を捉えるために有効な大きな口と鋭い歯を発達させており、不用意に扱えば人間でも咬みつかれ、負傷することがある。 本目の魚類は一般に小卵多産で、浮遊卵を産卵する。天然のウナギ科魚類の卵は、2009年に西マリアナ海嶺で採取されるまで見つかっていなかった。 卵から孵化した仔魚(しぎょ)はレプトケファルス(葉形仔魚;Leptocephalus)と呼ばれ、半透明で木の葉のように平たい形をした独特な幼生期を経て成長する。これはウナギ目が属するカライワシ上目(他にカライワシ目・ソトイワシ目・フウセンウナギ目)の魚類に共通する特徴である。本目のレプトケファルスは尾鰭が小さく円みを帯び、背鰭・臀鰭と連続している点が特徴となっている(フウセンウナギ目も同様の特徴をもつ)〔。レプトケファルスと成魚の形態はそれぞれ独立に進化したと考えられており、親子の対応関係が不明な種類が依然として存在している〔。 ウナギ目のレプトケファルス幼生は漂泳生活を送りながら成長し、20cm未満(50cmを超える種類もある)で変態を行って成魚とほぼ同じ形態の稚魚となる〔。この変態の過程において、一般に体長は短縮する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウナギ目」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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