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ウンスンカルタ : ウィキペディア日本語版
うんすんカルタ
うんすんカルタは、室町時代ポルトガルの船員たちから伝わったトランプを日本でつくりかえたカルタ
== 概要 ==

このポルトガルより伝えられたカルタは「南蛮かるた」、その国産品は天正カルタとよばれ48枚(12ランク、4スート)であったが、「うんすんかるた」はゲームをより複雑にするために「天正かるた」を元にして元禄の終わりから宝永の初め頃(18世紀初頭)〔濱口博章、山口格太郎 著『日本のかるた』保育社、1973年、ISBN 4586502827〕に新たに考案されたものである。
当時のポルトガルのカードは、剣・コイン・カップ・棍棒の4スート、絵札は、王・騎士・従者だったが、それぞれのスートの1にはドラゴンを描き、従者は女性という独特の特徴を持っていた。天正カルタはこの特徴を忠実に受け継いでいたが、「うんすんカルタ」は、グル(巴紋)というスートにウン(福の神)スン(唐人)ロバイ(1から独立させたドラゴン)の絵札を加えた5スート75枚からなる。王や騎士も鎧兜の武士の姿と日本風に変化しているが従者は女性というポルトガルのカードの特徴をなお受け継いでいる。
このカルタは普及した形跡がほとんどなく忘れ去られていた(寛政の改革による遊興全般への弾圧によるものとする説もある)が、唯一熊本県人吉市に伝統的な遊戯としてその遊び方が伝わり、遊戯法が県の重要無形民俗文化財に指定されている。人吉市では、「備前かるた」ともいい、これは備前藩の姫がこの地に嫁いだとき持参したためだという。2003年には人吉町鍛冶屋通りの住人たちによる「鍛冶屋通りの町並み保存と活性化を計る会」がうんすんカルタの復興に向けた活動を開始。翌年にはポルトガル大使を招き、友好親善を掲げた大会が開催されて、現在も大会は続いている。
第二次世界大戦前までは、「うんすんカルタ」から天正カルタがつくられたと思われていた。今なおそう書いてある書物があるが、事実は逆である。
「うん」は1、「すん」は、最高を表し、「うんともすんとも言わない」や「うんとかすんとか言ってみろ」の語源になったとされる。
この「うんすんカルタ」に、さらに弓矢または矢印のスートと新たな絵札(クン)を加え、更に棍棒の1(アザまたはアサ)を加えたすんくんカルタ97枚(16ランク × 6スート + 1枚)も(遅くとも宝永五年までには)つくられたが、これも遊ばれた形跡は無い〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「うんすんカルタ」の詳細全文を読む



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