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エルグランド(''ELGRAND'')は、日産自動車が販売するワンボックス型の大型ミニバン。製造は初代と2代目が日産車体湘南工場、3代目は日産車体九州。 日本国内での販売のほか、E51・E52型は香港/マカオとシンガポールにも輸出される。E52型から前後意匠を刷新、また全長・全幅を拡大し2011年からクエスト(RE52型)として米国に輸出開始。 == 歴史 == === 初代 (E50型 1997年 - 2002年) === グレードは最上級から7人乗り「X」、8人乗り「V」、最廉価「J」という構成。「X」のみ本革・サプラーレコンビシート、オートスライドドア、電子制御サスペンション「アクティブダンパーサスペンション」がオプション設定され、「J」を除いた全グレードにはツインモニターTV・ナビゲーションシステムがオプション設定された。「V」はミドルグレード、最廉価「J」にはオートクロージャードア、電動格納式ドアミラーなどが装備されていない。スピーカー数も2つである。前後席のウォークスルーを可能にする「スーパーマルチシート」を採用する。 当初は、モーター系(ローレル販売会社)が「キャラバン・エルグランド」(CARAVAN ELGRAND)、プリンス系(スカイライン販売会社)が「ホーミー・エルグランド」(HOMY ELGRAND)と車名が分けられており、エルグランドのエンブレムは、「キャラバン〜」が赤、「ホーミー〜」が青となっていた。 *1997年5月 - キャラバンとホーミーのミニバンタイプとして登場した。 *7月 - いすゞ自動車へのOEM供給を開始(ファーゴ・フィリーとして販売、のちにフィリーに車名変更、2002年4月で終了)。 *1998年1月 - ラルゴやセレナで人気を博したスポーティーグレード「ハイウェイスター」が設定される。「V」をベースにし、専用メッキグリルやエアロパーツ、本革/サプラーレ/トリコット地の専用シートなどを装備していた。 *:同時にオーテックジャパンから、当時の日産の社長車として話題となった「ロイヤルライン」がエルグランドをベースとして発売された(4人乗り、新車価格695万円)。 *5月15日 - オーテックジャパン扱いの高規格救急車パラメディックがフルモデルチェンジにより本モデルベースとなった。本モデルのフロントと、E24型キャラバンのリアを流用してつくられているが、ただ単にキャラバンのボディを流用するだけでなく、フロントドアより後ろをエルグランド比で125mm、キャラバン比で210mm拡幅した専用ボディとなっている。このボディは後述の「ジャンボタクシー」や前席以外のシートがすべて取り払われてキャンピングカーのベース車として一時期に大量に供されたこともある「エルグランド特装車」のベースにもなった。2011年現在はパラメディック以外は生産中止になっている。後にパラメディックは「スーパーメディックII」という名でいすゞ自動車にOEM供給されたが、2002年で販売終了になった。 *10月5日 - 「X」・「V」・「ハイウェイスター」の3グレードに、「ラウンジパッケージ」を設定した。「ラウンジパッケージ」は、パックオプションとしてフロント回転対座シート、リッド付のカップホルダーを備えたセカンドシートバックテーブル、セカンド回転横向きシート、電動ピュアクリーンカーテンなどを装備した。また、同時に「X」に8人乗り仕様が追加され、オーテックジャパン扱いの特別仕様車「ライダー」が発売された。 *11月18日 - 1997年4月の生産開始より約19か月で国内生産累計が10万台を突破。 *1999年8月30日 - マイナーチェンジ。ディーゼル車はエンジンをZD30DDTi(直4DOHC・170PS・3,000cc直噴インタークーラー付ターボ)に変更し、約25%の燃費向上と、静粛性の向上が図られた(同時に車両型式をATE50/ATWE50型に変更)。外装については、バックドアフィニッシャーを透明アクリル化し、リヤコンビランプ周辺を黒色化した。同時に車名を「エルグランド」に統一し、エルグランドのエンブレムはこれを機に赤と青から白に変更された。 *:オーテックジャパン扱いの「ライダー」・「ロイヤルライン」も併せてマイナーチェンジされた。 *12月24日 - 「V」をベースに、本革・サプラーレコンビシート、木目・本革巻コンビステアリング、エルグランドスーパーサウンドシステム、ファインビジョンメーター、ボディサイドストライプ、CDチェンジャーを装備し、「ホワイトパール3コートパール」の専用ボディカラーを設定した特別仕様車「スペシャルエディション」を発売(2000年3月31日までの期間限定販売)。 *2000年4月3日 - 特別仕様車「プライムエディション」を発売。特別装備の主要内容は直前まで販売されていた「スペシャルエディション」とほぼ同等だが、ボディカラーは2トーンカラー2色を含む4色を設定した。 *4月6日 - オーテックジャパン扱いの「ジャンボタクシー」を発売。10人乗りで、ガソリン車とディーゼル車が設定される(ディーゼル車は遅れて同年5月25日より販売開始)。 *8月23日 - 2度目のマイナーチェンジ。ガソリン車はエンジンを旧態依然となったVG33EからVQ35DEに変更(車両型式をAPE50/APWE50型に変更)。さらに、サスペンション取付部にクロスバーを設定し、剛性アップを図ったことで乗り心地と操舵安定性を高めた。フロント周りのデザインを一新し、高級感やワイド感を高め、「ハイウェイスター」を除く全グレードでフロント&リヤラウンドソナーを標準装備した。「X」はフードマスコット、メッキドアミラー、アルミロードホイール(クロームカラーコート)を採用した。グレード体系を一部変更し、最廉価グレードの「J」を廃止する代わりに、本革・サプラーレコンビシート、木目・本革巻コンビステアリングを採用し、セカンドシートに中折れ機構を装備したコンフォタブルキャプテンシートに変更した最上級グレードの「X-リミテッド」を新設(「X-リミテッド」は「X」の変更内容も併せて適用されている、ガソリン車・7人乗り仕様のみの設定)。 *10月24日 - オーテックジャパン扱いの「Kid'sバージョン」を発売。「V」をベースにセカンドキャプテンシート、専用シート生地(カブロン/パートナーコンビ)、トラッシュボックス、ラゲッジトレイ、ラゲッジネット、電源コンセント(100V-100W)等を装備した。 *12月25日 - 「V」をベースに、「ハイウェイスター」用のエアロパーツ、プライバシーガラス、本革巻ステアリング、専用シート地などを採用し、キセノンヘッドランプを標準装備した特別仕様車「リミテッドエディション」を発売(2001年3月末までの期間限定販売)。 *2001年5月8日 - 「V」をベースに、エアロパーツやプライバシーガラス(セカンド・サード・バックドア)、CD・MD一体AM/FMチューナーラジオ、本革巻4本スポーツステアリング、専用シート地を採用した特別仕様車「S-エディション」を発売。同時に、「ハイウェイスター」にはキャプテンシートを採用した7人乗り仕様を新設した。 *5月8日 - 期間限定車「コールマンバージョン」を発売(同年8月末までの期間限定販売)。アウトドア用品メーカーのコールマン社との協力により開発された仕様で、「V」の「ラウンジパッケージ」装着車をベースに、専用シート・ドアトリム地、電源コンセント(100V・100W)、ラゲッジスポットランプ(光軸調整式)、リモートコントロールエントリーシステム(2個、バックドア連動、作動確認機能付)、サードシートバックネット、寒冷地仕様(ヒーター付ドアミラー、ワイパーデアイサー、大型バッテリー)などを装備した。 *8月29日 - 国内登録累計20万台を記念した特別仕様車「メモリアルセレクション」を発売。「V」をベースにCD・MD一体AM/FM電子チューナーラジオ、プライバシーガラス(UVカット断熱機能付き)、電動格納式リモコンメッキドアミラー、メッキドアハンドルを装備。同時に同仕様の「ラウンジパッケージ」装着車をベースに、専用シート&ドアトリム地、電源コンセント(100V・100W)、寒冷地仕様(ヒーター付ドアミラー、ワイパーデアイサー、大型バッテリー)等を装備したサロモン&テーラーメイド社の協力により開発した期間限定車「バージョン-S」を発売。後者は2001年12月末までの期間限定販売である。 ファイル:1999-2000 Nissan Elgrand.jpg|中期型(1999年8月 - 2000年8月) ファイル:Nissan Elgrand E50 004.JPG|リア(キャラバンエルグランド) ファイル:NISSAN Homy Elgrand rear.jpg|リア(ホーミーエルグランド) ファイル:Nissan Elgrand E50 006.JPG|リア(中・後期型) ファイル:2001 Nissan Elgrand interior.jpg|室内(後期型) ファイル:Elgrand-jumbotaxi.jpg|ジャンボタクシー仕様車 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「日産・エルグランド」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Nissan Elgrand 」があります。 スポンサード リンク
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