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エルベク・ハーン : ウィキペディア日本語版
エルベク・ハーン

エルベク・ニグレスクイ・ハーンモンゴル語:Элбэг нигүүлсэгч хаан、、1361年 - 1399年)は、モンゴルの第20代ハーン。漢字表記は額勒伯克
== 生涯 ==
1361年イェスデルの次男として生まれる。〔岡田 2004,p177〕
1392年、兄のエンケ・ハーンが亡くなったため、翌年(1393年)、33歳で帝位についた。
1399年、絶世の美女を求めていたエルベク・ハーンは、オイラトのジャハ・ミンガン部〔もとのナイマン部で後のチョロース部。チョロース部は後にドルベト部とジュンガル部となる。〕のゴーハイ大尉に勧められ、弟であるハルグチュク・ドゥーレン・テムル皇太子(ホンタイジ)の妻オルジェイト妃子に会いたくなった。ゴーハイ大尉に命じてオルジェイトを連れてこさせようとしたが、オルジェイトが拒否したため、怒ったエルベク・ハーンは夫である弟を殺し、無理矢理妊娠3カ月のオルジェイトを娶ってハトンとした。ある日、オルジェイトを連れてきたら丞相の位を約束されていたゴーハイ大尉がその称号を受けるため、ハーンを待っていたところ、オルジェイト妃子がゴーハイ大尉を呼び付けて睡眠薬を飲ませ、いかにもゴーハイに犯された風を装い、エンケ・ハーンに泣きついた。事に気付いたゴーハイ大尉は馬に乗って逃げたが、エンケ・ハーンに追いつかれて殺された。エンケ・ハーンはゴーハイの息子バトラに娘であるサムル公主を娶らせ、丞相としてオイラトを知行させた。そのころ、オイラトのケレヌート部〔もとのケレイト部で後のトルグート部。〕のオゲチ・ハシハは自分の臣下であったゴーハイが殺されたことや、その息子を勝手に丞相としてオイラトを知行させるエンケ・ハーンの行為に憤慨していた。これを聞いたエンケ・ハーンはバトラ丞相と相談し、オゲチ・ハシハを殺そうとしたが、エンケ・ハーンの正妻コベグンテイ大ハトンによって先にオゲチ・ハシハにこの事が知らされたため、直ちに出陣したオゲチ・ハシハによってエルベク・ハーンは殺害された。オゲチ・ハシハはオルジェイト皇后妃子を娶り、モンゴル国人の大半を支配下に入れた。
〔岡田 2004,p178-182〕

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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