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エルマナリク エルマナリク(Ermanaric、? - 376年)は、民族移動時代より少し前の時代に、ゴート族の一グループ、グルツンギ (Greuthungi) の王であったとされる人物である。 == 歴史的業績 == エルマナリクの存在は、ローマ人が残した以下の2つの文献の中で言及されていた。一つは、彼と同時代の人物であるマルケリヌス・アンミアヌスが残した文書群であり、もう一つは、6世紀の歴史家ヨルダネスが残した歴史書『ゴート史』(Getica) である。 アンミアヌスによると、エルマナリクは「最も好戦的な王の一人」であった。しかし彼は、370年代になってアラニ族やフン族が国境に侵入してきたことを受け、遂には自殺へと追い込まれたのだという。エルマナリクの領地がどこまでだったのか、アンミアヌスは「広く豊かであった」としか述べていない 。 ヨルダネスの『ゴート史』では、エルマナリクはオイウム(:en:Oium) という王国を治めていたとされている。またヨルダネスは、彼がスニルダ (Sunilda〔エッダやサガに登場するスヴァンヒルド (:en:Svanhildr) に同一視される。〕) という女性を、彼女が不貞を働いたという理由で、馬で殺したという記述も残している。それを知った彼女の兄弟、サルス (:en:Sarus〔エッダやサガに登場するセルリに同一視される。〕) とアミウス (Ammius〔エッダやサガに登場するハムジルに同一視される。〕) は、自身の王国をフン族の侵入から守るという辛い状況に立たされていたエルマナリクを、さらに苦しませた。この伝説の異伝は、イングランドやスカンディナヴィアといった地域に住んでいた、中世ゲルマン人の文学に強い影響をあたえた(ヨーナクの息子たち、:en:Jonakr's sons) を参照)。最後にヨルダネスは、彼が110歳で亡くなるまで、ゴート族をよく治めていたと主張している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エルマナリク」の詳細全文を読む
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