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エルミート多様体 : ウィキペディア日本語版
エルミート多様体[えるみーとたようたい]

数学では、エルミート多様体()は、リーマン多様体の複素類似である。特に、エルミート多様体は、各々の(正則)接空間上にエルミート的に滑らかに変化する内積をもつ複素多様体である。また、エルミート多様体を複素構造を保つリーマン計量を持つ実多様体として定義することもできる。
複素構造は、本質的には、可積分条件をもつ概複素構造であり、この条件は多様体上にユニタリ構造((U(n) structure))を持っていることである。この条件を落とすと、概エルミート多様体を得る。
概エルミート多様体上には、計量や概複素構造に依存しない基本 2-形式(fundamental 2-form)、もしくはコシンプレクティック構造(cosymplectic structure)を導入することができる。この形式は常に非退化で、概ケーラー構造(almost Kähler structure)の入る積分条件(この条件により閉形式であり、従ってシンプレクティック形式である)を持つ。もし概複素構造と基本形式の両方が積分可能であれば、 ケーラー構造を持つ。

==公式の定義==

滑らかな多様体(smooth manifold) M 上の複素ベクトルバンドル E のエルミート計量(Hermitian metric)は、各々のファイバー上で滑らかに変化する正定値エルミート形式である。そのような計量は滑らかな切断
:h \in \Gamma(E\otimes\bar E)^
*
として表わすことができ、Ep のすべての ζ, η に対し、
:h_p(\eta, \bar\zeta) = \overline
であり、Ep の 0 でないすべての ζ に対し、
:h_p(\zeta,\bar\zeta) > 0
である。
エルミート多様体(Hermitian manifold)は、その(holomorphic tangent space)上にエルミート計量を持つ複素多様体である。同様に、概エルミート多様体(almost Hermitian manifold)は、その正則接空間上にエルミート計量を持つ概複素多様体である。
エルミート多様体上では、計量は正則局所座標 (zα) を使い、
:h = h_\,dz^\alpha\otimes d\bar z^\beta
と表わされる。ここに h_ は正定値エルミート行列の成分である。
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