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エルモロ人 : ウィキペディア日本語版
エルモロ人[えるもろじん]

エルモロ人(エルモロじん、El Molo)は、おもにケニア東部州北部に居住する民族。かつてはアフロ・アジア語族クシ語派の言語であるエルモロ語を母語としていた。現代のエルモロ人は、混血していない者はごく僅かしか残っておらず、民族としてはほとんど絶滅に近いと考えられている。「ケニアの最小部族」とされることもある。
== 歴史 ==
エルモロ人は、もともと紀元前1000年頃に、北方のアフリカの角に位置するエチオピアから、アフリカ大湖沼地域へ移り住んだものと考えられている。乾燥地域に移ってきたことで、彼らは農業を放棄し、もっぱら湖岸での漁労に従うようになった。漁労への依存は、近傍の他民族とは異なるエルモロ人の特徴となっている。
かつては、死者を葬るために墓を立てることが行なわれていた。1962年にS・ブロドリブ・プゲ (S. Brodribb Pughe) に率いられて北東州で行なわれた考古学調査によれば、こうした古い墓には数多くのヒエログリフが残されていたという。こうした墓は、おもに泉や井戸の近傍で発見された。
伝統的には、カバワニの狩猟を行なっていたが、かつての狩猟の対象が野生動物として保護されるようになり、もっぱら漁労に依存するようになっている。かつてはカバを狩ることは勇者の証であり、カバの骨を装身具とする者もいた〔〔。また、現在では、カバやワニの骨の化石を観光客に売る者もいる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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