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エンコミエンダ制[えんこみえんだせい] エンコミエンダ制(スペイン語:Encomienda)とは、スペインによるアメリカ大陸の植民地支配時代、及び、スペインによるフィリピンの植民地支配時代に採用されていた、植民地住民支配のための制度である。 == エンコミエンダの成立 == エンコミエンダは、スペイン王室がスペイン人入植者に、その功績に対する王室からの下賜として、一定地域の先住民を「委託する(エンコメンダール)」という制度であり、エンコミエンダの信託を受けた個人をエンコメンデーロ(encomendero)と呼んだ。征服者や入植者にその功績や身分に応じて一定数〔その規模は様々まであったが、統括する首長層(カシーケ、クラカ)と彼に従属する世帯や村落をひとまとまりとすることが多かった。増田義郎「アンデス世界と植民地社会」64ページ〕〔増田義郎編『新版世界各国史26 ラテン・アメリカ史II 南アメリカ』山川出版社〕のインディオを割り当て、一定期間その労働力を利用し、貢納物を受け取る権利を与えるとともに、彼らを保護しキリスト教徒に改宗させることを義務付けた。 エンコミエンダと呼ばれる仕組みは、レコンキスタ時代のイベリア半島にもすでに存在し、やがてカナリア諸島に導入されたのち、コロンブスによってカリブ海のイスパニョーラ島で実施されている。しかし、コロンブス時代に実施されたエンコミエンダは、土地を配分する仕組みであり、上述した制度とは内容が異なっている。 土地ではなく、先住民の信託を主軸においたエンコミエンダ制度は1502年、イスパニョーラ(ハイチ・ドミニカ)総督として赴任したニコラス・デ・オバンドが、イサベル女王に提案して、その許可を受けたことで始まった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エンコミエンダ制」の詳細全文を読む
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