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オクタカルボニル二コバルト () とは、分子式が Co2(CO)8 と表されるコバルトの錯体の一種。コバルトカルボニル、二コバルトオクタカルボニル、オクタカルボニルジコバルト、ジコバルトオクタカルボニル とも称される。有機金属化学で試薬として用いられ、関係するいくつかの有機合成反応が知られる〔Pauson, P. L. "Octacarbonyldicobalt" in ''Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis'', Paquette, L. ed., J. Wiley & Sons, New York, 2004. DOI: 10.1002/047084289〕。ヒドロホルミル化反応の触媒としても利用される〔Elschenbroich, C.; Salzer, A. ”Organometallics : A Concise Introduction” (2nd Ed) (1992) Wiley-VCH: Weinheim. ISBN 3-527-28165-7〕。純度の高い結晶は橙色で、空気中に放置すると褐色を帯び、さらに自然発火することがある。水素と一酸化炭素の雰囲気中では安定である。水に不溶。 == 合成 == オクタカルボニル二コバルトは、コバルト(II)の塩を高圧の一酸化炭素と反応させて合成される。その際にシアン化物の塩が添加されることがある。 炭酸コバルト(II)へ水素と一酸化炭素を加圧して合成する方法も知られる〔Wender, I.; Sternberg, H. W.; Metlin, S.; Orchin, M. ''Inorg. Synth.'' 1957, ''5'', 190.〕。 2 CoCO3 + 2 H2 + 8 CO → Co(CO)8 + 2 H2O + 2 CO2 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「オクタカルボニル二コバルト」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Dicobalt octacarbonyl 」があります。 スポンサード リンク
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