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オポチュニティローバ : ウィキペディア日本語版
オポチュニティ

オポチュニティ (Opportunity)、正式名称マーズ・エクスプロレーション・ローバーB (Mars Exploration Rover B, MER-B)は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) の火星探査車で、マーズ・エクスプロレーション・ローバープログラムで使用された2台の探査車のうちの2号機である。2004年1月25日午前5時5分 (UTC) に、火星メリディアニ平原に無事着陸した。このちょうど3週間前には1号機のスピリットが平原の反対側に着陸していた。これらの探査車の名前は、NASAが主催した学生のエッセイコンテストで最優秀賞を取った9歳の女の子の案によるものである。
探査車は、NASAが想定した耐用期間の10倍以上が過ぎた2014年8月現在も移動可能であり、火星の地質学的な分析を行っている。一週間ごとの活動の状況は、NASAのジェット推進研究所ウェブサイト で見ることができる。
火星上での移動距離は2013年5月16日35.760kmとなり、1972年12月に3日間月面を走行したアポロ17号の月面ローバーの35.744kmの米国記録を破った。2013年6月末には走行距離が37kmを越え、世界記録であったルノホート2号の走行距離記録に並び、2014年7月28日、オポチュニティの走行距離が25マイル(約40km)に達し、ルノホート2号の記録を抜かして、41年ぶりに探査車による地球外の走行距離記録を塗り替えたとNASAが発表した

== ミッションの概観 ==
当初は、オポチュニティの活動は90''Sol''(火星日)間が予定されていたが、何度も延長が繰り返され、2006年11月17日をもって、1,000火星日に達した。オポチュニティは最初に火星に着地した時、たまたま平坦な場所ではなくクレーターの中に着陸したが、土壌や岩石のサンプルの調査、風景の撮影などを行うことができた。この時のサンプルの分析結果より火星の表面に赤鉄鉱が存在することが明らかになり、過去に水が存在していたという仮説が生まれた。
この調査を行った後、オポチュニティはというクレーターを目指して走行し、2004年の6月から12月までここで再び調査を行った。自らの耐熱装甲が捨てられた場所の近くで隕石を発見し、この隕石はヒート・シールド・ロックという名前で知られるようになった。
2005年の4月末から6月始めにかけて、オポチュニティは走行困難な砂丘に突入し、いくつかの車輪が砂に埋まってしまった。6週間以上に渡って、地球上で実験を繰り返し、機能を失わずに脱出するための策が検討された。数センチレベルの緻密な作戦によって、オポチュニティは何とか脱出に成功し、走行を続けることができた。
オポチュニティは2005年10月から2006年3月まで、南方のを目指したが、その途上でエレバスという大きくて浅いクレーターに立ち寄った。この間に、アーム部分にいくつかの機械的な問題を抱えた。
2006年の9月末、オポチュニティはビクトリア・クレーターの外縁部に達し、外縁に沿って時計回りに探査を続けた後、2007年9月から2008年8月末まで、クレーターの内部を調査した。2008年9月には、オポチュニティがビクトリア・クレーターを出入りする際にできたわだちの写真が公開された
オポチュニティの活動期間は地球時間の8年を越えた。またスピリットとオポチュニティには、倒壊したワールドトレードセンターに使われていた金属が積まれている。
2014年1月23日、水による作用でできるスメクタイトという粘土鉱物を発見。
2014年1月24日、火星着陸10周年を迎え稼働を続けている。
2014年7月28日、オポチュニティの走行距離が25マイル(約40km)に達し、ルノホート2号の記録を抜き、41年ぶりに探査車による地球外の走行距離記録を塗り替えたとNASAが発表した。
2014年9月、2014年8月からコンピュータの再起動を必要とするトラブルが10回以上が発生していた問題に対処するためオボチュニティのフラッシュメモリ再フォーマットを遠隔操作により実施。約2億キロメートル離れた距離からの遠隔操作によるフォーマット作業となった〔。
2015年3月24日、オポチュニティの走行距離が42.195kmに達した。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Opportunity (rover) 」があります。



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