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マキシ(''Maxi'' )はイギリスの自動車メーカー・ブリティッシュ・レイランド(BLMC・1975年に国営化されて以降はBL)のオースチン部門が1969年から1981年まで生産した5ドア・ハッチバック、前輪駆動の乗用車である。 == 概要 == 設計コードネームは「ADO14」で、1967年にBLMCが発足する以前のBMC時代に設計がスタートし、アレック・イシゴニスが設計を指揮した最後のモデルである。当初は「オースチン・1500」として売り出される予定で、ノッチバックの「モーリス・1500」も生産されることになっていたが、BLMCの新経営陣はモーリス版については後輪駆動の「マリーナ」を別途開発することを決定した。また、BLMC会長のロード・ストークスは発売開始から10年を経過した同社のロングセラー・「ミニ」の成功にあやかろうと、オースチン版の名称をその対義語である「マキシ」とした。 1969年4月24日に発表されたマキシは、1965年に登場したルノー・16の影響が感じられる5ドアハッチバックで、室内は広く、リアシートは折り畳めるだけではなく、リクライニングしてフロントシートとつないでベッドにすることも可能だった。また、5速ギアボックスが標準装備され、「5ドア・5速・5人乗り」をアピールし、高級車のジャガー・XJ6を除くとBLMC発足後最初の新型車となることもあって、華々しく売り出された。エンジンは同社のEシリーズ1485ccで、アンダーパワーとの世評に対応して、1970年には1750cc版、1972年にはそのツインキャブ版「HL」が追加された。 マキシには、売り物の5速ギアボックスのシフトリンケージ不良、エンジンとギアボックスを共通のオイルで潤滑するイシゴニス式レイアウトの弱点である潤滑不良、クラッチオイルの漏れなどの問題が多発、徐々に改善されてはいったものの評判を大きく落とした。ボディデザインもコスト削減のため、1800までのようにピニンファリーナが起用されず、ドアパネルを1800と共用させられるなどの制約を受け、新型車らしいインパクトに欠けていた。初期モデルの内外装もシンプルに過ぎた。これらの理由からマキシは、発売当初の期待を下回る販売成績に終始することになった。 モデル末期の1980年8月には小変更が加えられ「マキシ2」に発展したが、1981年末をもって生産中止となった。実質的な後継車は1983年登場のマエストロである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「オースチン・マキシ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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