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サウンドカード

サウンドカード (Sound card) 、またはサウンドボード (Sound board〔英語圏ではSound boardは音響施設の操作盤などを指すため、PC用語としてはSound boardは通常使われない。〕) は、コンピュータ音響信号の入出力機能を付加または強化する拡張用の回路基板である。
コンピュータに内蔵する形態を採り、主に、PCIPCI Expressといった内部バスによって接続する〔以前は、PC内蔵型でISAバスのものも存在した。 〕〔基板が剥き出しで内部にねじ止めされる製品はドーターボードの一種である。〕。また、ノートパソコン用にExpressCard型のサウンドカードも存在する〔ノートパソコン用のものは従来のPCカード型のサウンドカードからExpressCard型に移行している。〕。
サウンドカードと同類のものに、ノートパソコンなどに手軽に接続できるようにUSBバス接続やIEEE 1394接続等の製品があるが、これらはオーディオインターフェースと呼ばれることが多い(後述)。
2014年6月現在のパーソナルコンピュータにおいて、音響信号の入出力機能はもはや標準機能となっており、多くの機種にオンボード形式であらかじめ装備されている。かつて普及価格帯にあったサウンドカードは、その価値を標準装備のサウンド機能に譲り、一般ユーザーにおいてはサウンドカードを買い足す必要が薄れた。現在市販されているサウンドカードは、標準装備のサウンド機能を超えた付加価値を持つ製品である。それらは一般に、ゲーム用や音楽鑑賞用のものが「サウンドカード」と呼ばれ、プロやセミプロが音楽制作などに用いるものが「オーディオカード(あるいはオーディオインターフェース)」と呼ばれる傾向にある。価格は備える音響品質に応じて開きがあるが、サウンドカードは民生用途であることに対し、オーディオカードは商業制作に用いられることと市場が狭いため、それぞれの高級製品を比較した場合にはおおむねオーディオカードに、より高額な製品が多い。
== 音源の変遷 ==

パーソナルコンピュータの最初期には音声が出ないか、あってもビープ音のみという環境であった。そこで、パーソナルコンピュータに音楽を奏でる機能を持たせるため、サウンドカードが発売された。ごく初期のものではApple IIの Mockingboard が有名で、PSG音源を搭載していた。その後登場した家庭用パーソナルコンピュータの多くは標準的に音源が内蔵されるようになったため、以降はサウンドカードは(当初は家庭用途を想定していなかった)NEC PC-9800シリーズPC/AT互換機用のものが中心となる。これらの機種用のサウンドカードは、より豊かな音色を出力することのできるFM音源を使用するものがまず主流となった(Ad Lib社のサウンドカードやNEC PC-9801-26等)。やがてゲームのBGMなどでMIDIが用いられるようになると、MIDI信号を受けて発音する、MIDI音源モジュールをMIDIカード上に実装したものが登場した(ローランドのLAPC-I等)。
1980年代末から90年代にかけて、FM音源に加えてPCMで音声の再生を行うPCMデコーダー、及び音声を録音するためのPCMエンコーダーが搭載されたサウンドカードが登場する(Creative Sound BlasterやNEC PC-9801-86等)。この時点でサウンドカードは、パーソナルコンピュータに音源を付加することに加え、音声入出力機能を拡張するものとなった。また、Sound BlasterはMIDIカードとしての機能を有しており、Wave Blaster等のドーターボードを搭載することによりMIDI音源としても利用することができた。
この時期に使用されていたサウンドカードの多くはジョイスティックを接続するためのインタフェースを備えている。特に、Sound Blasterではジョイスティック接続のためのゲームポートが、MIDIコネクタと兼用となっていた。
Windowsが広く普及した2014年現在では、FM音源を利用することはほぼ皆無となり、ゲームBGM再生もMIDIに代えPCMが使われるようになり、また、FM音源やMIDI音源等のエミュレーションを十分に行えるだけの処理能力をPCが有するようになった。そのため、サウンドカード上のFM音源やMIDI音源モジュールは需要が薄れ、これを搭載しないサウンドカードが主流となった。
また、MIDI機器やジョイスティックも2014年現在ではほぼUSBで接続できるようになったため、ゲームポート搭載製品も完全に淘汰された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Sound card 」があります。



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