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オーディナリー型自転車 : ウィキペディア日本語版
ペニー・ファージング

ペニー・ファージング (Penny Farthing) は19世紀後期に盛んに製作された自転車の形態。
「ペニー・ファージング」の名称の由来は、直径の大きく異なる前後輪を、イギリスの1ペニー硬貨とファージング(1/4ペニー)硬貨に見立てたことによる。
アメリカでは High Wheeler または High Wheel bike と呼ばれることが多い。
== ペニー・ファージングとオーディナリー ==

後に登場した「セーフティー型」との対比として、この形態の自転車が「オーディナリー型」と呼ばれた時期があり、これがちょうど日本にまとまった数の自転車が持ち込まれた時代と重なったため、日本の古い文献ではこの「オーディナリー」という名称が多用され、自転車史の研究家にもこれを用いる者が少なくない。しかし、オーディナリー (ordinary) とは「一般的な」「普通の」「平凡な」といった意味の語であり、当時の「ペニー・ファージングが自転車市場において一般的な形態として認知されるほど普及しており、新進のセーフティー型と対比されていた」という状況を背景とする用法であった。現在イギリスの辞書には、自転車の名称としてはordinaryの用法は見られない。
イギリスをはじめとするヤード・ポンド法圏で使われる、自転車のギア比計算の基準の一種に「ギアインチ (Gear Inch)」がある。「ギアインチ72.0」とは「クランク1回転あたりに進む距離が前輪直径72インチのペニー・ファージングと同じになるギア比」という意味である。計算式は「(クランク側歯車の歯数÷駆動輪側歯車の歯数)×駆動輪の外径インチ数」となる。これは本来は、セーフティー型などの小径車輪と増速ギヤを持つ自転車が、どのサイズのペニー・ファージングに匹敵する速度を出し得るかを示すものとして用いられた(現在はペニー・ファージングとの比較はあまり意味が無いが、異なる車輪径をもつ自転車同士の実質的なギヤ比の比較には有効である)。このような名残りを留めるほど、当時はペニー・ファージングが 一般的な自転車であった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ペニー・ファージング」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Penny-farthing 」があります。



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