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カイロ-イノシトール
カイロ-イノシトール は、イノシトールの10種あるアイソマーのうちの一つを構成する。インスリンシグナルのセカンドメッセンジャーとして機能する事が明らかにされ、神経組織の伝達と関連するミオイノシトールと並んで臨床的に特に重要な物質である。 カイロ-イノシトールは、細胞膜のリン脂質、グリコシルホスファチジルイノシトールの構成イノシトールであり、インスリン代謝作用の伝達へ関与が報告されている。無月経や不妊の原因疾患である多嚢胞性卵巣症候群の疾患患者は、体内でのカイロ-イノシトール欠乏が認められるが、カイロ-イノシトールの経口補充によって、インスリン抵抗性及び無月経の著明な改善が報告されている。 二重盲検試験において、カイロ-イノシトールを摂取した多嚢胞性卵巣症候群の女性は、対照群と比較して、遊離および総テストステロン値の低下、血圧、インスリン感受性の改善及び排卵の増加が報告されている。〔〔 カイロ-イノシトールは自然界に存在する天然の物質であるが、蕎麦を除く植物体からは殆ど検出されない。〔Fagopyritol B1, O-α-D-galactopyranosyl-(1→2)-D-chiro-inositol, a galactosyl cyclitol in maturing buckwheat seeds associated with desiccation tolerance. 〕 そのため、食品中に含まれるイノシトールからエピメラーゼの作用を経て体内で生合成されている可能性がある。
==異性体==
*''allo''-Inositol *''cis''-Inositol *''epi''-Inositol *L-''chiro''-Inositol *''muco''-Inositol *''neo''-Inositol *''scyllo''-Inositol
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カイロ-イノシトール」の詳細全文を読む
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