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カウル・ユニット
カウル・ユニット(Cowl unit)とはディーゼル機関車の形態の一種で、フード・ユニットの車体を車幅いっぱいにまで広げた機関車である。外見上は片側運転台となり、キャブ・ユニットと同様の構造に見えるが、車体外板はエンジン等の機器を覆うだけのもので、キャブ・ユニットのように強度を負担することはない。 == 歴史 == カウル・ユニットは、アッチソン・トピカ・アンド・サンタフェ鉄道の要求に応じて製造されたものであった。その要求とは、列車としての美観を向上させるために、車幅いっぱいのカウルをフード・ユニットのフレームに搭載し、さらに全長いっぱいに伸ばすというものである。 そのような車体ならば、旅客列車牽引時には車幅いっぱいの車体は客車の幅とそろううえ、フード・ユニットのようなフード脇のランボードもないのでそこに乗客が乗ってしまうこともない。また、車体を装飾したり、乗客に向けて広告的な塗装を行うこともできる。 カウル・ユニットの短所は、後方視界の悪さである。それを解消するために、EMD SD50F形ディーゼル機関車やSD60F形はドラッパー・テーパーと呼ばれる(カナディアン・ナショナル鉄道の機関車担当アシスタントチーフの命名による)形状を持つ。これは、運転室のすぐ後ろ側の部分の車体幅を狭くしておくもので、これによって後方視界はいくらか向上した。屋根はそのまま車幅いっぱいのものが残された。あくまで後方視界確保のためであり、機関車そのものが前後両方向に自由に動けるものではない。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カウル・ユニット」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cowl unit 」があります。
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