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カタクリ
カタクリ(片栗、学名:''Erythronium japonicum'' )は、ユリ科カタクリ属に属する多年草。古語では「堅香子(かたかご)」と呼ばれていた〔植物生活史図鑑 (2004)、1頁〕。 == 特徴 ==
早春に10 cm程の花茎を伸ばし、薄紫から桃色の花を先端に一つ下向きに咲かせる。蕾をもった個体は芽が地上に出てから10日程で開花する〔。花茎の下部に通常2枚の葉があり、幅2.5-6.5 cm程の長楕円形の葉には暗紫色の模様がある。地域によっては模様がないものもある。開花時期は4-6月で、花被片と雄しべは6個〔高山植物 (1989)、566頁〕。雄蕊は長短3本ずつあり、葯は暗紫色。長い雄蕊の葯は短いものより外側にあり、先に成熟して裂開する〔ニュートン (2001)、8頁〕。雌蕊の花柱はわずかに3裂している。地上に葉を展開すると同時に開花する。日中に花に日が当たると、花被片が開き反り返る。日差しがない日は終日花が閉じたままである〔ニュートン (2001)、11頁〕。開花後は3室からなる果実ができ、各室には数個-20程の胚珠ができる。平均で60%程の胚珠が種子となる〔ニュートン (2001)、19頁〕。胚珠は長さ2 mmほどの長楕円形である。染色体は大型で2n=24である〔植物生活史図鑑 (2004)、7頁〕。 早春に地上部に展開し、その後葉や茎は枯れてしまう。地上に姿を現す期間は4-5週間程度で、群落での開花期間は2週間程と短い〔。このため、ニリンソウなど同様の植物とともに「スプリング・エフェメラル」(春の妖精)と呼ばれている〔。種子にはアリが好む薄黄色のエライオソームという物質が付いており、アリに拾われることによって生育地を広げている(同様の例はスミレなどにも見られる)。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カタクリ」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Erythronium japonicum 」があります。
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