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『カタリベ』は、石川雅之による日本の歴史漫画作品。南北朝時代の西日本の海を舞台に、倭寇や水軍の戦いを描いている。『ヤングマガジン増刊赤BUTA』(講談社)にて、1998年から1999年にかけて連載された。全13回。2006年にリイド社から単行本全1巻が出版され、2012年には少年画報社から「新装版」が刊行されている。 == 物語 == 元代末の豪族・陳友諒の末裔とされる主人公は、その一党である「九世漁戸」に育てられた。ある日、彼らに関心を示した福建の人買い・三つ目にそそのかされた倭寇に村が襲われ、村人を助けようとした主人公は捕らえられ、逆に人質交換で村人80名が倭寇に引き渡される事になる。 責任を感じた主人公は海の守り神・バハンの助力を得て停泊中の三つ目を人質とし、村人の返還を要求する。しかし、鬼憑きとなった倭寇が主人公を襲ってきたのを契機に、三つ目の部下・紅鶴が倭寇もろとも村人ほぼ全員を斬殺した。村人は琉球の中山王国に奴隷として売られ、数年で帰れる予定だったと知った主人公は再び自分の行動を強く後悔する。 予定を変更した三つ目によって村人は倭寇とともに北朝方の鬼師に売られ、鬼の餌として殺される。鬼師たちが南朝方の島に攻め入って制圧し、主人公も餌とされようとした時に、海賊・マエカワの襲撃を受ける。バハンに決断を迫られた主人公は混乱に乗じて逃走し、半年生き延びるごとに死者を生き返らせてもらう契約をバハンと結び、マエカワたちの仲間となり「カタリベ(語り部)」の名をもらった。 数ヵ月後、明の武器商人の船を襲撃した際、カタリベは警護の松浦党の隊長・直と戦って勝つが、村に残った九世漁戸が三つ目と手を組んだことを知って衝撃を受ける。また、この戦いで村上水軍の当主の娘・吏英と出会う。本拠地に戻った一行は付近をたまたま探索していた北朝の軍勢との戦闘に入り、単独行動していて海に落下したマエカワをカタリベが救出した。 やがて胡蝶の日本人街でカタリベは紅鶴や九世漁戸と再開するが、彼らと別れてマエカワたちと行くことを決める。その後、カタリベはマエカワが松浦党と組んだと誤解して斬りつけ、誤って直の配下を殺してしまう。その代償としてマエカワらは松浦党と共に高麗侵攻に参加することを余儀なくされる。翌朝、カタリベに与力する村上水軍とともに高麗に向けて出航する。 以上、主人公・カタリベが新たな決意と共に旅立つところで作品は終わっている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カタリベ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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