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カップ積 : ウィキペディア日本語版
カップ積[かっぷせき]
数学、とくに代数トポロジーにおいて、カップ積()は次数 ''p'', ''q'' の2つのから次数 ''p'' + ''q'' の新しいコサイクルを作る手法である。カップ積はコホモロジーに結合的(かつ分配的)な次数付きの可換な積演算を定義し、空間 ''X'' のコホモロジーは次数付き環 ''H''(''X'') となる。これをコホモロジー環と呼ぶ。カップ積は1935年から1938年に、、の研究によって導入され、1944年に Samuel Eilenberg によって完全なる一般性をもって導入された。
==定義==
特異コホモロジーにおいて、カップ積 (cup product) は位相空間 ''X'' の次数付きコホモロジー環 ''H''(''X'') 上の積を与える構成である。
構成はまずの積から考える。''c''''p'' が ''p''-コチェインで ''d''''q'' が ''q''-コチェインのとき、
:(c^p \smile d^q)(\sigma) = c^p(\sigma \circ \iota_) \cdot d^q(\sigma \circ \iota_)
とする。ここで σ は特異 (''p'' + ''q'') -単体で、\iota_S , S \subset \ は頂点が \ によって添え字付けられている (p+q)-単体の中への ''S'' によって張られた単体の標準的な埋め込みである。
インフォーマルには、 \sigma \circ \iota_ は σ の ''p'' 番目の前面であり、\sigma \circ \iota_ は ''q'' 番目の後面である。
コサイクル c''p'' および d''q'' のカップ積のコバウンダリ
:\delta(c^p \smile d^q) = \delta \smile d^q + (-1)^p(c^p \smile \delta)
によって与えられる。2つのコサイクルのカップ積は再びコサイクルであり、コバウンダリとコサイクルの積は(どちらの順でも)コバウンダリである。したがってカップ積はコホモロジー上の双線型演算
: H^p(X) \times H^q(X) \to H^(X)
を誘導する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「カップ積」の詳細全文を読む



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