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カヤツリグサ属 (''Cyperus'') は、カヤツリグサ科の主要なグループのひとつである。身近な雑草が多いが、有用種も含まれる。 == 特徴 == カヤツリグサ属は、単子葉植物綱カヤツリグサ科の代表的な属である。多くは水湿地に生えるが、海岸に生育するものもあり、畑の雑草となるものもある。少数ながらパピルスのような有用種もある。世界の熱帯から亜熱帯を中心に分布し、温帯まで広がるものがある。約700種が知られている。日本からは40ほどの種や変種、それに自然雑種が知られている。外来種もいくつか知られている。また在来種とされている種でも、史前帰化植物ではないかと考えられているものもある。 小さいものは高さ数cmのものから、大きいものは4mを越えるものまである。一年性のものは地下部があまり発達せず、多年生のものでは塊状の地下部をもつものや、匍匐茎を発達させるものもある。いずれにせよ、根元に数枚の葉をもち、そこから枝分かれしない花茎が上に伸び、その先端には数枚の苞に囲まれて花序が生じる。茎の途中には節がない。 花序は多数の小穂が軸の回りに並んでつくものが単位となって、軸が長ければブラシ状になり、短ければ掌状、あるいは頭状になる。それがいくつも茎の先端から出る。また、それを支える柄が短く、全体が花茎の先端に頭状に集まるものもある。 小穂は鱗片が2列に並んだもので、多くの場合、雄しべと雌しべだけを備えた花が1枚の鱗片の下に収まり、1つの小穂は多数の花からなるのが普通である。花の数が少ないものもあり、ヒメクグ類では二つしか花を含まない。ホタルイ属などにみられる花被に由来する構造などはみられない。果実は三角形の断面を持つかやや扁平で、柱頭は細長く伸びて基部がふくらんだりはしない。 小穂は偏平な楕円形から線形のものが多い。多くのものでは熟した果実が鱗片と共に脱落し、後に小軸が残る。ただし、例外もある。ムツオレガヤツリは小穂の小軸が鱗片1枚毎に折れるようになっている。イヌクグやヒメクグでは、小穂の基部に関節があって、小穂まるごと脱落する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カヤツリグサ属」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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