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カルカース : ウィキペディア日本語版
カルカース

カルカース()は、ギリシア神話占い師予言者である。長母音を省略してカルカスとも表記される。予言者テストールの子で〔『イーリアス』1巻68。ヒュギーヌス、128、190。〕、レウキッペーテオノエー〔ヒュギーヌス、190。〕と兄弟。
カルカースはミュケーナイ〔ヒュギーヌス、97。〕、あるいはメガラの人で、トロイア戦争のさいにアガメムノーンに乞われてギリシア軍に従軍し〔パウサニアス、1巻43・1。〕、予言の術でギリシア軍を助けた。
== 神話 ==

=== トロイア戦争前 ===
ギリシア軍に加わったカルカースはアキレウスをギリシア軍に参加させることを提案したので、オデュッセウスは策略によってアキレウスを仲間に加えた〔アポロドーロス、3巻13・8。〕。
またアウリスにギリシア軍が集結し、泉のそばに祭壇を築いて神々を祭祀したとき、祭壇の下から大蛇が現れて泉のそばのプラタナスの木に登った。そこには雀の巣があり、大蛇は8羽の雛を呑み込み、さらに巣の周りを飛びまわる母鳥を喰らった後、石と化して地に落ちた。カルカースは神意を悟り、大蛇はゼウスが遣わしたもので、大蛇が雛と母鳥を9羽喰らったように我々もトロイアで9年間戦い、10年目に勝利することができるだろうと予言した〔『イーリアス』2巻300~332。アポロドーロス、摘要(E)3・15。キケローはカルカースの解釈について反論している。〕。
しかしギリシア軍はトロイアの場所を知らなかったため、誤ってミューシアに上陸し、テーレポスと戦った。その後、ギリシア軍は再びアルゴスに集まったが、テーレポスがアキレウスに受けた傷を癒してもらいにやって来たときにトロイアの場所を教えてもらい、カルカースは予言の術でその情報が正しいことを保証した〔アポロドーロス、摘要(E)3・17~3・20。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「カルカース」の詳細全文を読む



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