|
カルバペネム耐性腸内細菌 (Carbapenem-resistant enterobacteriaceae, CRE)は、悪性感染症の治療の最終手段として使われることが多いカルバペネム系抗生物質(イミペネムやメロペネムなどやβ-ラクタム系抗生物質を分解する酵素のカルバペネマーゼを産生する〔米国CDCが警告を発したカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)に関するQ&A - 厚生労働省 戸山研究庁舎〕腸内細菌科の細菌の総称で、大腸菌や肺炎桿菌など多くの菌が該当する〔リポート◎カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の現実(その1) 密かに広がるナイトメア細菌、ステルス型も確認 日経メディカルオンライン 2016/1/21〕。 == 概要 == 日本では、腸内細菌科細菌の耐性率は 1% 未満とされる〔カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 国立感染症研究所 IASR Vol. 35 p. 281- 282: 2014年12月号〕。通常は常在菌として存在している腸内細菌科の細菌であり健康な人の場合、CRE を保有していても何の症状も無く問題を起こさない。しかし、外科手術後の患者、抗生物質を長期間使用している患者、免疫力が低下している患者などで感染症を起こした時、抗生物質が効かず敗血症を起こし死亡する患者が多い事から問題となる可能性が指摘されている〔平井潤、山岸由佳、三鴨廣繁、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌 日本内科学会雑誌 Vol.103 (2014) No.11 p.2657-2665, 〕。 細菌同士の接合等により他の細菌にも薬剤耐性機構が伝達される〔〔悪夢の細菌-最強の抗生物質も効かない薬剤耐性の細菌が増加 - WSJ.com、2013年3月7日〕。 ; 発症と感染予防 CREが、膀胱や血液などに到達した場合、感染症を引き起こす可能性がある。血流感染が起きると、最大で〔「悪夢の耐性菌」に米当局が警告、最も強い抗生剤も効かず - CNN.co.jp、2013年3月7日〕患者の50%が命を落とすといわれている〔。 国内の医療機関(病院など)において感染が確認されているアメリカ合衆国では、疾病予防管理センター(CDC)が院内感染防止策として、「手洗いの励行」「カテーテルや人工呼吸器など医療器具の取扱いの注意」「感染患者の隔離」などを呼びかけている〔〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カルバペネム耐性腸内細菌」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|