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肝蛭[かんてつ]
肝蛭(かんてつ、カンテツ、学名:''Fasciola'' spp.)とは、蛭状吸虫科(カンテツ科)に属する吸虫。肝蛭とは厳密には ''Fasciola hepatica'' のことを指すが、巨大肝蛭 ''Fasciola gigantica'' 、日本産肝蛭 ''Fasciola'' sp. を含めて肝蛭と総称されることが多い。本稿では特に限定しない場合は後者を採用する。 成虫の体長は 2〜3 cm 、幅 1 cm 。ヨーロッパおよびオーストラリアに分布。日本においては中間宿主はヒメモノアラガイ(北海道ではコシダカモノアラガイ)、終宿主はヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、ブタ、ヒトなどの哺乳類。ヒトへの感染はミョウガ、クレソンまたは牛レバーの生食による〔日本における人肝蛭症感染の現状 国立感染症研究所 病原微生物検出情報 Vol.14 (1993/5)〕〔肝蛭虫卵 国立感染症研究所〕。 終宿主より排出された虫卵は水中でミラシジウムに発育し、中間宿主の頭部、足部、外套膜などから侵入し、スポロシストとなる。スポロシストは中腸腺においてレジア、セルカリアへと発育する。セルカリアは中間宿主の呼吸孔から遊出し、水草などに付着して被嚢する。これをメタセルカリアと呼ぶ。メタセルカリアは終宿主に経口的に摂取され、空腸において脱嚢して腸粘膜に侵入して腹腔に至る。腹腔に出た幼若虫は肝臓実質内を迷走しながら発育し、総胆管に移行する。感染後70日前後で総胆管において産卵を行う。肝蛭の幼若虫は移行迷入性が強く、子宮、気管支などに移行する場合がある。 == 脚注 ==
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「肝蛭」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Fasciola hepatica 」があります。
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