|
カーブミラー(curve+mirror、和製英語〔「大辞林」 三省堂〕)は、カーブを描く道路や交差点において、建物などの存在により死角となる方向の道路の様子を手前から目視できるよう設置される、補助的な安全確認のための凸面鏡(ミラー)である。 == 概説 == 一般にはカーブミラーと呼ばれているが、道路に設置されているものについて正式には道路反射鏡である。現在、道路反射鏡メーカーは全国に11社あり道路反射鏡協会を構成している。カーブ(曲線状)の道路においては、曲がる方向側に目視を妨げる家屋や塀などの建造物や地形が存在した場合、その先が死角となり、前方の状況を目視で確認することができなくなり、安全確認に支障をきたす。道路が狭く目視を妨げる建造物や地形に囲まれた見通しの悪い交差点においても同様の状況となり、死角方向から交差点に進入してくる自動車や自転車、歩行者などを事前に確認することができない。いずれの場合も死角となる方向を手前より安全確認できないので、事前に危険に気づくことができなくなり、重大な交通事故を招く可能性が高まる。交差点の場合は、危険性を軽減する方法として信号機を設置して交通の流れを制御することが有効であるが、道路や交差点の規模によっては信号機の設置が難しい場合がある。こうしたカーブや交差点の死角を鏡によって映し出すことで死角の危険を排除する目的で設置されるのがカーブミラーである。 ただし、カーブミラーは死角の状況確認を補助するものにすぎない。ミラーの構造や設置角度、設置環境によっては実態とは大きくかけ離れた見え方をする場合もある。従って、このようなカーブや交差点では、道路標識で指示されていなくとも一時停止するか徐行し、肉眼で実際に死角方向の状態を確認することが不可欠である。 道路反射鏡の鏡面素材は4種類(下記参照)、形状としては丸型φ600.φ800.φ1000。角型は450×600(有効寸法の許容範囲で500×600と便宜上表示されている場合がある).600×800。以上5種類である。道路反射鏡支柱部材としては鋼管STK400、高張力鋼管2種類に静電粉体塗装または下地亜鉛粉体塗装2種類の処理をされており、寸法はφ76.3×3.2×3600、φ76.3×3.2×4000、φ89.1×3.2×4400、φ101.6×4.2×4800の4種類がある。基礎サイズは設置種類、風速、舗装、未舗装などによりことなる。 道路反射鏡設置指針(解説書として道路反射鏡ハンドブック)に基づき製造され、一般財団法人日本ウェザリングテストセンターにて認定試験(鏡体は寸法、強度、映像ひずみ、支柱は塩水噴霧、塗料剥離など)が定期的に行われている。合格品には道路反射鏡協会にて部材品質表示票が発行され道路反射鏡裏板に添付され出荷されている。また支柱には支柱品質表示票が本体上部に添付されている。 道路反射鏡が日本で初めて設置されたのは1960年代、静岡県の十石峠(じゅっこくとうげ)(当時は伊豆箱根鉄道が管理)に飯嶋正信氏、現・信正工業株式会社が設置したのが初めだと言われている。また冬期の曇り止め機能が付いた道路反射鏡も信正工業株式会社が日本で初めて商品化した。当初の製品は鏡体の前だけではなく後ろに大型のひさしを備え、放射冷却の影響を抑える製品であった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カーブミラー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|