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炭素繊維[たんそせんい]
炭素繊維(たんそせんい、)は、アクリル繊維またはピッチ(石油、石炭、コールタールなどの副生成物)を原料に高温で炭化して作った繊維。JIS規格では「有機繊維のプレカーサーを加熱炭素化処理して得られる、質量比で90%以上が炭素で構成される繊維。」と規定されている〔JIS L 0204-2 繊維用語(原料部門)-第2部:化学繊維 〕。アクリル繊維を使った炭素繊維はPAN系(Polyacrylonitrile)、ピッチを使った炭素繊維はピッチ系(PITCH)と区分される〔三菱化学グループのプラスチック、トピックス「CFRP(炭素繊維強化プラスチック)-PAN系とピッチ系-」 、2010年10月19日掲載、2011年10月17日閲覧〕。炭素繊維を単独の材料として利用することは少なく、合成樹脂などの母材と組み合わせた複合材料として用いることが主である。炭素繊維を用いた複合材料としては炭素繊維強化プラスチック、炭素繊維強化炭素複合材料などがある。 == 特徴 == 炭素繊維の長所を一言で言うと、「軽くて強い」という点である。鉄と比較すると比重で1/4、比強度で10倍、比弾性率が7倍ある〔〔そもそも炭素繊維って? 、TORAYCA、炭素繊維とは、2011年10月18日閲覧〕。その他にも、耐摩耗性、耐熱性、熱伸縮性、耐酸性、電気伝導性に優れる。短所としては、製造コストの高さ〔「カーボンファイバーってなんでこんなに高価なの?」 、ギズモード・ジャパン、2011年10月1日掲載、2011年10月18日閲覧〕、加工の難しさ、リサイクルの難しさが挙げられる。また、素材自体が異方性を持ち、どういった形で積層するかか、また、損傷を受けた場合の破損の判断が難しく、クリティカルな状況での使用は細心の注意が必要である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「炭素繊維」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Carbon (fiber) 」があります。
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