翻訳と辞書
Words near each other
・ カーンチャナディット郡
・ カーンチャナブリー
・ カーンチャナブリー県
・ カーンチャナブリー駅
・ カーンチープラム
・ カーンチープラム県
・ カーンデーシュ語
・ カーンデー・ラーオ・ホールカル
・ カーンデー・ラーオ・ホールカル2世
・ カーントン
カーンバーグ
・ カーンプル
・ カーンワー
・ カーンヴァ
・ カーンヴァ朝
・ カーン・インゴルド・プレローグ順位則
・ カーン・サクストン
・ カーン・ノニエン・シン
・ カーン・ヒリアード方程式
・ カーン・ヘスケス


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

カーンバーグ : ウィキペディア日本語版
オットー・カーンバーグ

オットー・カーンバーグ(英:Otto Friedmann Kernberg1928年9月10日 - )は、オーストリアウィーン出身のアメリカ合衆国医学者精神科医精神分析家。ウェイル・コーネル医科大学教授。妻は児童分析家のポーリナ・カーンバーグ。
彼は、境界性人格構造や自己愛病理に関する精神分析理論によって非常に広く知られている。また、彼の仕事は戦後の自我心理学(これは主に米英で発達した)とクライン派の対象関係論(これは主に大陸欧州と北アフリカで発達した)統合の中心であり続けた。彼の統合的な文章は、おそらく現代の精神分析医達の間で最も広く受け入れられている理論である、現代対象関係論の発展の中心だった。
ウィーン生まれであり、カーンバーグ(ドイツ語読みではケルンベルク)と家族は1939年にナチスドイツから逃れて、チリに移住した。彼は生物学と医学を学び、後に精神医学と精神分析学をチリの精神分析学会に学んだ。彼はロックフェラー財団の研究奨励制度によって、ジョン・ホプキンス病院でジェローム・フランクに精神療法の研究で師事するため、1959年に初めてアメリカ合衆国に来た。1961年に彼はC.F.メニンガー記念病院に参加し(後に所長になった)アメリカ合衆国に移住した。精神分析者のためのトピカ研究所の精神分析者達を指導・教育していて、メニンガー基金による精神療法研究プロジェクトの責任者だった。1973年に彼は、ニューヨーク州精神医学研究所の一般臨床サービスの責任者となるため、ニューヨークに移転した。1974年にコロンビア大学の内・外科医のカレッジで精神科の教授に任命され、精神分析の教育及び研究のためのコロンビア大学センターで精神分析医を教育・指導していた。1976年にコーネル大学の精神科教授と、ニューヨーク・コーネル病院医療センターの人格障害研究所所長に任命された。彼は1997年から2001年まで国際精神分析学会の会長だった。
彼の主な貢献は、自己愛と対象関係論及び人格障害の領域に存している。彼は構造的構成と重篤性の度合いに沿って人格障害を調整するための新しく有用な枠組みを開発した。彼は1972年にニューヨーク精神分析学会のハインツ・ハートマン賞を、1975年のエドワード・A・ストリーカー賞をペンシルベニア病院研究所から、1981年に精神分析医学協会のジョージ・E・ダニエルズ・メリット賞を、授与された。
== 転移焦点化精神療法 ==
オットー・カーンバーグは、転移焦点化精神療法(Transference-focused psychotherapy ; TFP)として知られる、精神分析的精神療法の集中的な形式をデザインしたが、これは境界性人格構造の患者により向いているとされる。境界性人格構造の患者は情動と思考においていわゆる「スプリット」を経験すると言われ、治療の意図された狙いには自己と対象の表象に分裂した部分を統合することに焦点が当てられている。
TFPは、一週間に最大3回45分~50分のセッションを必要とする、境界性人格構造(BPO)の患者に向けて特にデザインされた、精神分析的精神療法の強力な形式だ。それは、その個人が情動の込められた自己と特定の他者の和解に至っていない矛盾する内的表象を抱えているものと見なす。これらの矛盾した内的対象関係に対する防衛は同一性拡散と呼ばれ、他者や自己との関係を阻害する原因となる。自己や他者や関連する情動に対する歪んだ知覚は、セラピストとの関係の中に出現する(転移)時治療の焦点となる。これらの歪んだ知覚に対する無矛盾な解釈は変異のメカニズムと考察されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「オットー・カーンバーグ」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Otto F. Kernberg 」があります。



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.