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リーマン幾何学において、クリストッフェル記号(クリストッフェルきごう、)またはクリストッフェルの三添字記号(クリストッフェルのさんそえじきごう、)とは、測地線の微分方程式を表すにあたってブルーノ・クリストッフェル (1829–1900) によって導入された記号を言う。 クリストッフェル記号には第一種記号 と第二種記号 の二種類がある〔相対論(1958) p.75〕が、基本的には第二種記号のことを意味する。 == 概要 == リーマン幾何学においては、n 次元多様体と呼ばれる空間上にある曲線 : の長さを、積分 : で計算できるように、各座標近傍内に : という関数(基本計量テンソルと呼ばれる)が与えられている。この積分の第一変分 を 0 とおくことで得られるオイラー・ラグランジュの微分方程式は、測地線に沿っての孤の長さを媒介変数にとれば、 : となる〔詳しい導出は矢野(1949) p.121 参照。〕。これを測地線の微分方程式と呼ぶ。なお、ここで : であり、これを(第二種)クリストッフェル記号(Christoffel symbol (of the second kind))と呼ぶ。 クリストッフェル記号は、計量テンソルから導かれたレヴィ・チヴィタ接続に対する、座標空間での表示式である〔クリストッフェル記号は、微分幾何学において実際的な計算を行うのに利用できる。例えば、リーマン曲率テンソルはクリストッフェル記号とその一階偏導函数の言葉で完全に表すことができる。〕〔台となる ''n''-次元多様体の各点で、任意の局所座標系に対して、クリストッフェル記号はサイズが ''n'' × ''n'' × ''n'' の多次元配列であり、''n''3 の各成分は実数である。〕〔 多様体上の線型な座標変換の下ではテンソルのように振舞うが、一般の座標変換の下では異なる挙動を示す。(与えられた座標系や計量テンソルがいくつかのよくある対称性を持つような)実用上の多くの問題において、クリストッフェル記号のほとんどの成分は 0 である。〕〔 一般相対性理論において、クリストッフェル記号は重力ポテンシャルが「計量テンソル」であるような重力場の役割を果たす。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クリストッフェル記号」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Christoffel symbols 」があります。 スポンサード リンク
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