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クレス・オルデンバーグ(Claes Oldenburg, 1929年1月28日 - )はスウェーデン生まれのアメリカ合衆国の彫刻家。日常のありふれた物を超巨大に複製したパブリックアート・インスタレーションで知られる。他にも、日常の同様のソフト・スカルプチュアを制作している。 == 経歴 == オルデンバーグは、スウェーデンの外交官の子としてストックホルムに生まれた。1936年、子供の時、オルデンバーグは家族とともにアメリカ合衆国に移住し、最初はニューヨーク、それからシカゴに住んだ。Latin School of Chicagoを卒業後、1946年から1950年にかけてイェール大学で学んだ。それからシカゴに戻って、シカゴ美術館附属美術大学でPaul Wieghardtの下で1954年まで勉強した。 オルデンバーグはその技術を磨きながら、City News Bureau of Chicagoで記者として働いた。それから自分のスタジオを開いた。1953年にはアメリカ合衆国に帰化した。最初に売れたオルデンバーグの美術作品はシカゴの57th Street Art Fairにあり、値段は5品で25ドルだった〔David McCracken, "The Art Fair That's Been In the Picture the Longest", Chicago Tribune, June 5th, 1987, page 3〕。1956年、ニューヨークに戻ったオルデンバーグは、そこで、ジム・ダイン、レッド・グルームス、アラン・カプローら多くの芸術家たちと知り合った。彼らの「ハプニング」は演劇的な面を取り入れて、美術界で優勢を誇っていた抽象表現主義に新たな選択肢を提供した。 オルデンバーグの作品で印象的なものは、おそらく巨大な彫刻群だろう。それらは非常に巨大ではあったが、しばしばインタラクティヴ(双方向的)な可能性を持っていた。その代表的な作品が、参加者が空気を注入しないとしぼんでしまう、戦車の上に直立した巨大な口紅のソフト・スカルプチュア『Lipstick (Ascending) on Caterpillar Tracks』である。1974年、この作品は頑丈なアルミニウムで作り直された〔Lipstick (Ascending) on Caterpillar Tracks at oldenburgvanbruggen.com〕。オリジナルはイェール大学のヒューイット広場(Hewitt Quadrangle)に置かれていたが、現在はモースカレッジ(Morse College)の中庭にある〔Lipstick (Ascending) on Caterpillar Tracks at Yale〕。 ありふれたオブジェを巨大な彫刻にしたオルデンバーグの作品の多くは、パブリックアートに突飛で洞察力に富んだ愉しいものを付加したと歓迎される前に、まず大衆の嘲笑を買ってしまった。1960年代、オルデンバーグはポップアート運動と連携して、当時の創作パフォーマンスアートであった「ハプニング」に参加した。オルデンバーグが自分の創作につけた名前は「レイ・ガン・シアター(光線銃劇場)」だった。オルデンバーグの最初の妻Pat Muschinski(結婚期間は1960年から1970年。オルデンバーグの初期のソフト・スカルプチュアの多くを裁縫した)がオルデンバーグの「ハプニング」のいつものパフォーマーだった。芸術へのユーモラスなアプローチであることが多かったこうした無謀さは、その性質によって、芸術が「深いところから生じる」表現または概念を扱うという一般の感覚には大変勝算があった。オルデンバーグの大胆な芸術は最初は限られた支持しか得られていなかったが、やがて今日まで続く大変な大衆性を得ることになる。 1976年以降、オルデンバーグはドイツ人/アメリカ人のポップ彫刻家コーシャ・ヴァン・ブリュッゲン (Coosje van Bruggen) と共同で制作している。二人は1977年に結婚した。 独立したプロジェクトに加えて、オルデンバーグは時々建築プロジェクトにも参加している。最も有名なものは、カリフォルニア州ロサンゼルスのヴェニスにあるTBWACHIATDAY本社ビルのメイン・エントランスに立つ、巨大な黒い双眼鏡である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クレス・オルデンバーグ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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