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クレータの牡牛[くれーたのおすうし]
クレータの牡牛は、ギリシア神話に登場する神秘的な牡牛である。ギリシア神話の有名な怪物ミーノータウロスの誕生と関係があり、またヘーラクレースは7番目の難業としてこの牡牛を捕らえたといわれる。 == 神話 ==
===アポロドーロス=== アポロドーロスによると、クレータの牡牛はポセイドーンがクレータ島の王ミーノースの王権を保証するために海中から送った牡牛で、ミーノースは自分が王位を継承することに反対する人々を納得させるため、ポセイドーンに犠牲を捧げ、王位継承権の証として海から牡牛が現ることを願った。そこでポセイドーンは海中から美しい牡牛を送ったが、ミーノースはこの牡牛をポセイドーンに捧げると誓っていたにもかかわらず、牡牛の美しさに惹かれて自分の家畜に加え、別の牡牛をポセイドーンに捧げた。ポセイドーンは怒って牡牛を凶暴にして暴れさせ〔アポロドーロス、2巻5・7。〕〔アポロドーロス、3巻1・3~1・4。〕、またミーノースの妻パーシパエーに牡牛への異常な恋を芽ばえさせた。恋に苦しんだパーシパエーが工匠ダイダロスに相談すると、ダイダロスは内部が空洞になった牝牛の木像を制作したので、パーシパエーはその中に入って思いを遂げた。その結果、パーシパエーは牡牛との間に牛頭の子ミーノータウロスを生み、ミーノースはこの奇怪な子を隠すため、ダイダロスに迷宮ラビュリントスを建設させた〔アポロドーロス、3巻1・4。〕。 その後、ヘーラクレースはエウリュステウスにクレータの牡牛を捕らえることを命じられたので、ミーノースのところにやって来て協力を求めたが、ミーノースは1人でやれと言った。そこでヘーラクレースは牡牛と格闘して捕らえ、エウリュステウスのところに連れて行って見せた後、放逐した〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クレータの牡牛」の詳細全文を読む
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