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クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease, CJD)は、全身の不随意運動と急速に進行する認知症を主徴とする中枢神経の変性疾患。WHO国際疾病分類第10版(ICD-10)ではA810、病名交換用コードはHGP2。根治療法は現在のところ見つかっておらず、発症後の平均余命は約1.2年。なお、日本神経学会では「ヤコブ」ではなく、「ヤコプ」とし、「クロイツフェルト・ヤコプ病」を神経学用語としている〔「プ」が半濁音。人名である Jakob の標準的な発音により近い。ドイツ語音韻論#文字と発音_2を参照。〕〔2014年の日本神経学会用語委員会による改訂案では「クロイツフェルト・ヤコブ病」への変更が示されている。〕。 米国に端を発し、ビー・ブラウン社(ドイツ)製造のヒト乾燥硬膜(ライオデュラ)を移植された多数の患者がこの病気に感染するという事故は日本を含め、世界的な問題となった。 日本においては、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群や致死性家族性不眠症と共にプリオン病に分類される。また、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)における「五類感染症」に分類されている。 一般的には耳にすることの少ないこの病気だが、症状がアルツハイマー病に似ていることから、アルツハイマーと診断され死亡した患者を病理解剖したらクロイツフェルト・ヤコブ病であると判明するという事もある。病理解剖でないと判別が難しいので、アルツハイマーと診断されているクロイツフェルト・ヤコブ病患者の実数は不明である。 == 概念 == 孤発性、医原性、遺伝性、変異型に分類される。変異型は異常プリオン蛋白質を含む食肉を摂取したために発症するもので、イギリスに端を発し、世界中で社会問題となった。かつてニューギニア島で行われていた葬儀の際の食人(死者の脳を食す)習慣に起因するクールー病(WHO国際疾病分類第10版ではA818、病名交換用コードはT284)も類縁疾患に含まれていた。 異常プリオン蛋白質の中枢神経への沈着が原因であるとの仮説が有力である。異常プリオン蛋白質そのものが増殖するのではなく、もともと存在する正常プリオン蛋白質を異常プリオン蛋白質に変換していくため、少量の摂取でも発症の可能性があるとされる。しかしこの発症メカニズムも確定的ではない。医原性・変異型の潜伏期間は約10年とされており、クールー病では50年を越すものも報告されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「クロイツフェルト・ヤコブ病」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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